久々に愕然としてしまう朝日新聞の記事。
『太陽光発電の普及・節電定着…猛暑でも電力にゆとり
http://www.asahi.com/articles/ASH875HWYH87ULFA01Y.html
東京都心で7日、最高気温35度以上の「猛暑日」が過去最長の8日連続となるなど、各地で記録的な猛暑が続くなかで、大手電力各社は比較的余裕のある電力供給を続けている。すべての原発は止まったままだが、太陽光発電の普及や節電の定着で、真夏の電力不足の心配は遠のいている。
電力供給にどれだけ余裕があるかは、その日の電気の供給力と、一日で最も電力の需要が多いピーク時を比べた「最大電力使用率」でわかる。東京電力や関西電力の場合、これが90%以上だと電力の余裕が「やや厳しい」、95%以上だと「厳しい」とされる。100%に近づくと、必要な電力に供給が追いつかず、停電の恐れがでてくる。
7日までの1週間で、東京、中部、関西、九州各電力の最大使用率をみると、95%以上になったのは1日の中部電だけだった。東電では90%以上が4日あり、あとは90%未満の「安定的」だった。(後略)』
電力の供給予備率5%というのが、いかに厳しい事態か、という話は何度もやりましたので、今回は省略。
「すべての原発は止まったままだが、太陽光発電の普及や節電の定着で、真夏の電力不足の心配は遠のいている。」
た、太陽光発電の普及!?!?
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_50.html#Hatsuden
図の通り、直近のデータ(2015年5月)を見ると、太陽光による発電実績は32億2194万kwh。それに対し、総発電実績は704億2313.7万kwh。太陽光発電の実績が全体に占める割合、4.5%。
注すいません。画像がはれませんでした。<(_ _)>
原発は元々、日本の電力の約三割を担っていました。太陽光発電が10倍になったとしても、原発分をカバーできているわけではないというのが現実なのです。
また、朝日新聞は、
「晴れた日に発電量が多くなる太陽光が夏のピークに対応し、電力供給の安定につながっている。」
とも書いています。
あのね、晴れた日に発電量が多くなったとしても、太陽光は曇りになったり、雨が降ると発電量が著しく減少します。そのため、電力会社側は「不安定」な太陽光発電のバックアップとして、余計な油を燃やし、火力発電をスタンバイしているのです。
太陽光発電は、むしろ電力サービスを不安定化させています。理由は、太陽光発電そのものが不安定だからです。
この記事を書いた平林大輔記者。よくもまあ、署名入りで、ここまで「ウソ」を平気で書けるものです。
もっとも、朝日新聞の「言いたいこと」は分かっており、最後の行で、
「猛暑続きでも電力供給にゆとりがある日々が続いていることは、再稼働の是非をめぐる議論にも影響しそうだ。(平林大輔)」
というわけでございまして、要するに原発再稼働の動きを抑制したいために、ウソ記事を国民に拡散しようとしているわけでございます。
ともあれ、今回の記事とグラフを見せれば、誰でも、
「はあ!?」
と、なることでしょう。
是非、本エントリーをご活用いただき、「朝日新聞が、またウソをついた」事実を、周囲の方々に広めて下さいませ。