正面に見える集落が私が生まれ育ったところである。
この坂を上って、右に折れたところに、私が通った小学校がある。廃校寸前まで子供が減った時期があったらしいが、なんとか今でも存続している。
当時は道も舗装されておらず、馬車(牛車)の轍が付いている土の道であった。坂の途中に赤土が広く露出している場所があったので、私達はこの坂を「赤坂」と呼んでいた。
雨が降ると、どろどろ、ぬるぬる、つるつるとした泥道となった。長靴が早く傷んでしまうってことで、夏場は裸足で登校したものであった。帰る時に雨が上がっていると、下駄箱の所で「靴がないっ」と騒ぐ奴が必ずいた。まぁ、私も何度か騒いだことがあるのだが。(笑)
そんな時代もあったのである。