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【#朝鮮日報】【朝鮮日報コラム】女性を食い物にする女たちと男たち

2020-07-25 04:00:15 | 海外の反応
 20-30代の女性たちの政治意識が反保守に流れ始めたのは狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉)騒動時からだったと思われる。李明博(イ・ミョンバク)大統領は大統領選挙で、ライバル候補よりも20-30代の女性たちからはるかに高い支持を得ていた。しかし、狂牛病騒動が起こってからは劇的な変化を見せる。若い女性が健康問題に特に敏感な反応を示した事例は多い。福島原発事故以降、日本の他地域の放射能の数値に異常がないのにもかかわらず、多くの人々がしばらくの間、日本へ行くのを控えたが、そうした傾向は若い女性たちの間でいっそう顕著になった。今では狂牛病騒動が誇張されたデマによる騒動だったことをほとんどの人が知っているが、当時は深刻な問題だった。生理用ナプキンや化粧品も危険だというデマが広まり、女子中学生や女子高生がデモ拡散の起爆剤の役割をした。後には若い主婦にまで広がった。騒動後の世論調査で、李明博(イ・ミョンバク)大統領に対する20-30代の女性たちの支持率は6%まで急落した。

 この現象は、女性である朴槿恵(パク・クネ)大統領でも変えられなかった。変わるどころか、かえって硬直化した流れが現れた。2012年の大統領選挙で朴槿恵候補に対する20代の女性たちの支持は文在寅(ムン・ジェイン)候補の半分にも及ばなかった。最後の世論調査では朴槿恵候補26%、文在寅候補63%だった。少し分かりにくいこの現象について、「若い女性たちは朴槿恵候補を同じ女性として認識するよりも、『女性の姿をした年寄り』や『金のスプーンとはしの(金持ちの家に生まれた)お姫様』だと見ている」という分析も出た。

 文在寅大統領がそれまで女性問題に関心を持ったという記録は見当たらない。党に入って女性関連の催しに出席する時、儀礼的なスピーチをした程度だったようだ。しかし、負けはしたものの、2012年の大統領選挙時の若い女性たちからの圧倒的支持は、文在寅大統領がこれを大きな資産だと考えるようになったきっかけになったようだ。このころから文在寅大統領の姿勢は変わる。

 その象徴的な出来事が2016年に発生した「ソウル・江南駅無差別殺人事件」だ。精神疾患のある男が若い女性を理由なく殺害した事件で、女性たちは大きな衝撃を受けた。これを男性たちによる女性嫌悪や、女性たちが置かれている劣悪な(社会的)境遇が明らかになった事件だと見なす認識が広範囲に広まった。この現象の政治的可能性を把握した人は文在寅陣営にしかいなかった。文在寅氏は当時、一人で江南駅を訪れ、弔問に来た若い女性たちに寄り添った。そしてフェイスブックに「次の人生ではどうか同じ男に生まれてほしい」という文を引用して掲載した。

 若い女性たちの間で文在寅ファン層が形成された。これらの人々は後に「私たちのイニ(文在寅)、やりたいことを全部やって」というフレーズを作り、地下鉄駅に文在寅大統領の誕生日を祝う広告板を出したりもした。こうした支持はコンクリートのように固く、どんな時も揺らがなかった。一言で言えば「忠誠集団」だった。文在寅大統領は自らをフェミニズム(女権運動)大統領だと宣言し、性に関する問題が出るたびにことごとく介入した。さらに、大統領が「バーニング・サン」というナイトクラブで起こった事件を「検察・警察が命運をかけて捜査せよ」と指示する事態にまでなった。

 偽フェミニスト・朴元淳(パク・ウォンスン=ソウル市長、故人)の破たんは、文在寅大統領のこうした「フェミニズム」も深い省察と決断の末に生まれた真の哲学なのか、それとも若い女性たちの歓心を買って票を得ようとする虚飾のかについて、基本的な疑問を呼び起こした。文在寅大統領は進歩陣営の人々が相次いでMeToo(性暴力被害の告発)運動の対象となった事態について、「これは女性の人権問題」だとして、「性暴力の抜本塞源(そくげん=弊害などを根本からなくすこと)」を指示した。それまでの加害者たちは、文在寅氏や共に民主党と大統領候補をめぐって争った人々や検察幹部、芸術家などだった。だから、文在寅大統領はこのころまでは女性たちの味方になってこられたものと思われる。

 ところが、本当の自分の身内、例えば卓賢民(タク・ヒョンミン=現:青瓦台儀典秘書官)のような人物に関しては、女性の味方ではなかった。女性をさげすむ低劣な発言に世論の批判が相次いでもビクともしなかった。しかも、青瓦台に再び呼び入れて「王(とても強い)行政官」ににした。そうした中で起こった朴元淳市長事件で、文在寅大統領の「本性」が明らかになった。加害者である朴元淳市長に対して哀悼の意を表し、被害女性に対してはたった一言のいたわりの言葉すらない。傷ついた多くの女性たちに対しても「抜本塞源」を約束するどころか沈黙している。「世間を揺るがすほど国民に大きな衝撃を与えた事件について、大統領としての見解を明らかにしてほしい」という数多くの声にも沈黙している。共に民主党が「あなた様(朴元淳市長)の志を忘れません」というとんでもないプラカードを掲げながら沈黙している。文在寅大統領の沈黙は事実上のわいせつ行為・セクハラ(性的嫌がらせ)加害者への支持だ。

 文在寅大統領は何よりも加害者をかばい、被害女性を非難する熱狂的支持層の動向を意識したのだろう。MeToo運動を起こした女性たちが朴元淳市長に対して沈黙しているのと同じだ。釜山市長だけではなく、ソウル市長補欠選挙まで行う事態となった今、自身の陣営の道徳崩壊を自ら認めるのも難しいだろう。文在寅大統領の就任演説は素晴らしかったが、真実ではなく虚飾のうたげだった。国民統合、執務室移転、権力機関独立、公平人事、随時意思疎通、報道機関への直接ブリーフィング、平等・公正・正義など、ほぼ反対になった。そして今、これに「フェミニスト大統領」が追加された。

 声明文を1枚出して口を閉ざしている一部の女性団体と、これらの団体が出した女性国会議員たちについて、誰かが「女性を食い物にして生活している女たち」と評した。女性を政治に利用した男たちも同じだ。女性を利益と得票の武器に使った人々だ。

楊相勲(ヤン・サンフン)主筆


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