建築士だからわかる〇〇教えます

工務店さん選びの参考に~一級建築士だからこそ体験した内容から


【家を建てたい時】

【リフォームしたい時】

みなさんはどのように行動されますか?

最近の調査ではNETで検索する方が半数以上というデータもあります。

そして工務店さんやハウスメーカー選びの際に参考にした情報としては
・施工事例
・お客様の声
・工事の流れ
・工務店やハウスメーカーのこだわり
などとも言われます。

そして「よさそうだな」と思われる工務店さんやハウスメーカーさん数社に問い合わせを行ったり、実際のお家の見学会に参加したり、工務店の社長さんや営業マンさんのお話を聞いたりして他社さんとも比較して最終的に決定する流れになると思います。

私には「大地を守る会の自然住宅チーム」時代の提携工務店さんとのつながりがありますため、私自身が安心してお任せできる工務店さんが数社おりますのであまり気にしたことはございませんが、私のところに相談にこれらるお客様の中には工務店さん選びで苦労されたり、耳を疑うような目にあわれたりされている方もおられました。

実際にお客様のご相談を解決するためそれらの工務店さんとお会いしてお話しする機会もありましたが、その際に感じたことをお伝えさせていただきます。

私のスタンスは「他社を批判しない」ことですので具体的な地域や名前などは控えさせていただきますが、私が工務店さんやハウスメーカーさんとお話をして危ういな、お客様目線ではないな、と感じたことをお伝えさせていただきます。


【実績がないのに「できます」という工務店さんやハウスメーカーさん】

チャレンジ精神は大切です。しかし中には経験がないにもかかわらず「できます」「安心してください」という工務店さんやハウスメーカーさんがおります。
どこからその自信が湧いてくるのかわかりませんが、その方はわかっているのでしょうか?

工務店の社長さんやハウスメーカーの営業マンさんにとってはその相談者は何十人もいるお客様のひとりかもしれません。しかし相談者にとりましては一生に一度の建て替え・新築、リフォーム工事なのです。何かしらの不具合や失敗が発生した場合にはお客様にご迷惑がかかるのです。
自分を信じる気持ちはとても大切ですが過信はよくありません。

実際に「できます」といって進められた現場を後日見せていただく機会がありましたができていないことが多々ありました。

できもしないことを「できる」ということはお客様に対して失礼ですし、プロとして私は信頼を置くことができません。
しかしそのような工務店さんやハウスメーカーさんに限って自分の非を認めることはなく、また自身を振り返ることもなく、できていないことを「できた」と思い込んでいる場合もあります。
お客さまだけでなく、まわりの職人さんやメーカーさんが通常では必要のない気を使いなんとか現場を回してくれていることを理解していないのです。
自分の非を認めず、他者に感謝せず、悪いのはすべて他者のせいにして、その方はいまも同じことを続けていることでしょう。


【ひとはつらいときほど本性が現れます。なかなか見抜くことはできませんが人間性をみましょう】

これは工務店さんやハウスメーカーさんだけに言えることではありませんね。つらいときほどひとは本性が現れます。
問題が発生したとき、自社や自分がピンチのとき現れる人間性。
これはなかなか通常のお付き合いでは感じ取ることはできません。
しかし自分が窮地に立たされたときほどお客様のためにはどうしたらよいか?を考えられる工務店さんやハウスメーカーさんですと安心です。

実際には問題が発生したとき、自社や自分がピンチのとき手のひらを返したように態度が変わる方がおります。

私はそのような場に何度か立ち会わせていただいた経験がありますし、また実際に私自身も手のひらを返された経験があります。
詳しくは語りませんが、実際に経験しますと人間不信になりますね。当時から恨む気持ちなど持ちませんでしたが決して関わりたくない方たちです。

私はその経験から決してそのような人間にはなりたくない、ならないと心に決めております。

しかしながら、残念なことに工務店さんやハウスメーカーさんの中にはそのような方はおられます。

例え良い関係が築けていたとしても実際にトラブルになりますとそれまでの笑顔は消え、自身の非を認めず逃げの一手の方もおれば、逆切れして怒鳴り散らす方、のらりくらりと言い訳ばかりの方、自分は悪くないの一点張りの方。

これは人を見る目を養うしかありません。
表面だけの付き合いではなくその人の根本的な考え方などを聞いたり、その方のひととなりを知っていくことが必要でしょう。

余談ですが、私が大地を守る会に在籍していた際に何人かの同僚に将来を共にするパートナーについて相談を受けたことがあります。その際にアドバイスした内容としまして「一緒に山登りしてみるといいよ」というものがあります。

ひとは自分に余裕がなくなったとき本性が出ます。山登りでつらいとき、ピンチのとき、文句ばかり言うひと、不機嫌になるひと、ひとのせいにするひとなどなど。

反面つらいときに笑顔のひと、ぐっと頑張る姿勢のひともおります。そのようなひとは将来同じような場面でも同じように笑顔で、頑張るのではないかな?などと思うときがあります。

ひとを見る目を養う、とても難しいことです。私もできておりませんが、とても大切な視点と思います。
家づくりは建てて終わりではありません。建てた後から本当のお付き合いが始まると私は考えています。ですので工務店さん選びやハウスメーカーさん選びは慎重に行いましょう。

【自社・自分のことばかりを考える工務店】
2番目にお伝えした内容に近いですが、お客様目線ではなく自社のこと自社の都合を最優先で考えている工務店さんやハウスメーカーさんが比較的多くいらっしゃる印象があります。

言葉は丁寧で説明を聞いている分にはお客様を思っての提案に聞こえる内容でもじっくり聞いてみるとそれはお客様のためではなく、工務店さんやハウスメーカーさんの都合であったりすることが多々あります。

私は建築士ですので、お客さまは気づいていない状況でもそのような点に気づいてしまうことがあります。

「それは工務店さん(もしくはハウスメーカーさん)の都合ですよね?」と私がお伝えすると顔色が変わる方もおられます。

工務店さんやハウスメーカーさんに嫌われますがお客様のためならば言うべき時は言うようにしています。

「効率を考えて」という表現がありますね。
しかしこの効率、誰のための効率なんでしょう?意外とお客様のためではなく、工務店さんやハウスメーカーさんの自身のための効率の場合もあります。効率はとても大切です。しかし誰のための効率か?と視点を変えてみましょう。


あとふたつ。これは危うい内容ではございませんが、参考になると思いますのでお伝えしたいと思います。

それは【費用面について】です。
私は物件には適正価格があると思います。もちろん納まりや素材により費用は大きく変ることもありますが凡その適正価格というものがあります。

しかしその適正価格にはデザイン性や大工さんの腕、工務店さんの立地、地域性があります。そしてそれらにより費用は若干変わってきます。

腕がピカイチの大工さんであれば人工が違ってくることは想像できると思います。

また都心にある工務店さんの場合は倉庫や事務所の維持管理のために費用はかかります。

要は適正価格を参考にしながらもその工務店さんが提示する価格で納得できるかどうか?という点がとても大切です。

腕がピカイチの大工さんに造作していただくことで適正価格より若干高めに見積提示があったとします。それをそれもそうだよね?と納得できるのであればその見積でよいと思います。

何とか適正価格でと考える場合ではピカイチの大工さんではありませんが別の大工さんにしていただくか、別の工務店さんに依頼するか、選択すればよいと思います。

費用面はとても難しい課題のひとつです。

私は将来的に工務店機能を持つことができたならばできるだけ価格をわかりやすくご提示したいと考えておりますが、いまはまだまだブラックボックスの見積となっている工務店さんもおられます。

ですので相見積などで価格を比較することも必要と思います。ただその際には必ず同じ土俵で比較することを前提としてください。

費用面では先に挙げた、できないことをできるという工務店やハウスメーカーは費用が高くつく傾向にあります。経験がないため安全側に見積するためです。
その面からも私は安易にできますという設計事務所や工務店、ハウスメーカーをお勧めしたくありません。


もうひとつは【将来的なメンテナンス】について、です。
将来的なメンテナンスを考えますと、小さな工務店さんの場合、その工務店さんがなくなってしまうのではないか?と心配される方もおられると思います。

そのような理由から大手ハウスメーカーさんをお選びになる方も実際におられました。

確かにそうですね。大手ハウスメーカーであればたとえ担当者がいなくなっても会社として存続しておりますので補償や相談ができます。

私は大地を守る会に在籍していた際にそれらの不安を払しょくするために提携工務店での連携を模索したことがあります。

素材や建て方は似ておりましたので万が一工務店の一社が継続が難しくなった際に他社が引き続きそのお家の相談を受けられる仕組み。

お客さまが将来的な不安を感じずに依頼できる仕組みはとても大切と思います。

しかし一方で大手ハウスメーカーさんでは対応できない仕組みもございます。

私が得意としている人工的な化学物質を極力使わない家づくりや電磁波の対応です。

それらは大手ハウスメーカーさんやビルダーさんでは対応が難しいと断られるケースがほとんどです。

要やお客様がどの視点を重視されるか?という点です。

アフターメンテが最優先ならば将来的にも継続が期待できる大手さんは安心と思います。

一方〇〇にこだわった点を重視される場合は〇〇に強い工務店さんやハウスメーカーさんを探す必要があります。

将来的なメンテナンスなどを心配せずに相談できる仕組みは将来的に実現したい仕組みのひとつではあります。

ひと・すまい・くらし一級建築士事務所

https://www.hitosumai.com/


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