一般に、ペン、鉛筆、木炭、パステル、コンテなどが用いられ、輪郭線によって対象の視覚的特徴をつかむことが目的となる。したがって、輪郭線そのものの強弱や太さなどが、主題的となる。対象に見える陰影や固有色、質感、などをハッチングなどによって描き出すこともある。 古代において、線彫や木墨によるデッサンは、呪術的な意味を持っていた。ルネサンス時代には、絵画や彫刻、建築の試作方法として大いに用いられるようになる。また、近代の銅版画やリトグラフの線描や日本の浮世絵の影響を受けた様式も現在では存在する。
日本のデッサンに比べ、西洋のデッサン及び西洋に倣ったデッサンは線的に描く場合であっても、形体表現が基礎に据えられ明暗の表現を尊重し描かれる。これは単に明暗の比例、尺度を写そうとする活動という意味ではなく、線の効果が明暗の表現を担うということである。然れども、古代西洋の絵画は比較的線的である。デッサンは、簡便な絵画の試作・下絵であるだけでなく、絵画の基本的な習熟の手続きとして今日でも尊重される。挿絵としてのイラストレーションとは区別される。
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