私の七不思議 ①

３Ｘ年間の人生の中で、どーーーしても説明できない不思議な体験がいくつかあります。
今日は、そのうちの一つを書きたいと思います。

 

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それは、私が小学校２年生か３年生くらいの頃だったと思います。
当時住んでいた家の前にまっすぐな道がありました。
その道を挟んで空き地があり、子供の頃はいつもそこで遊んでいました。
その日は日曜日で、私は父と姉と一緒に空き地で遊んでいました。
ふと見ると、まっすぐな道の真ん中のずーっと向こうの方に、何か黒っぽい丸い塊がありました。
じーっと見ていると、少しずつこちらに向かって動いているように見えました。
私は父と姉を呼びました。　「ねー、なんか来るよ  」
その塊はだんだん近づいて来ました。どうやら、自力で進んでいるようです。
それは大人の手のひらに乗せると少しはみ出るくらいの大きさの、亀でした。
いったいどこから来たんだろう？　
甲羅には泥がこびりついて少しコケのようなものも付いていて、飼われていたとは思えませんでした。

父が 「亀は縁起がいいぞ。うちで飼ってみようか。」 と言い出し、亀はうちの家族となりました。
ちょうど昔使っていた大きい水槽があったので、石や砂利を敷いて少し水を張り、亀を入れて庭で飼う事にしました。

 

そして、冬になりました。

亀は、ほとんど動かなくなりました。

するとまた、父が言いました。

「亀って冬眠するんじゃなかったか 　この亀も冬眠させてやらないといけないのかも。」

 

今考えると馬鹿なことをしたものだと思いますが（当たり前ですが、父は当時も大人でした  ）、私達は、田舎から柿を送ってもらったときの木箱に土を半分入れ、亀を入れました。

その上から、箱のふちの少し下くらいまで土をかぶせました。

要するに、埋めました。

ゴメンネ、亀さん。　だって私、まだ子供だったんだもの～  

そして近所に野良猫ちゃんが多かったため、襲われないように細かい金網でふたをし、釘で周りを止めました。

当時の猫ママ、大満足。　

 

 やがて、春になりました　

 

春になっても、亀は出てきませんでした。

また父が言いました。

「無理やり冬眠させたんだから、出してやらないとダメなのかな  」

（ くどいようですが、当時、父は大人でした 　そして本気でした  ）

そして私達は、釘を抜き、金網をはずし、土を掘り返しました。

 

ところが。　

 

亀はどこにもいませんでした。　

 

土を全部だしてみました。　やっぱりどこにもいませんでした。

箱にも穴は開いていませんでした。

金網もどこも破れていませんでした。

釘も打ったときのまま、１つもはずれずキッチリ金網を止めていました。

 

亀だけが、影も形も見当たりませんでした。

 

無理に埋めてしまったのですから、死んでしまったのかもしれません。

でもそうだとしても、甲羅は残るのでは・・・・

何年も埋まっていたわけではありません。たった数ヶ月です。

それに、土の表面にも、なんの変化もありませんでした。

 

亀だけが、忽然と消えてしまったのでした。

 

今まで、いろんな機会にいろんな方々にこの話をしてきました。

でも、私が納得できる答えは、まだ見つかっていません。

先日、父にこの話を覚えてるか聞いてみました。

父は　「あー、亀を拾って飼った事があったのは、なんとなく覚えてるな～。」

無理やり冬眠させたことも、亀が消えてしまったことも、覚えていませんでした。

姉にいたっては、亀を拾ったことすら覚えていませんでした。

 

猫アレルギーの彼氏、曰く。

「普通、そんな不思議なこと忘れるか？　二人そろって覚えてないなんて、猫ママの勘違いなんじゃないの？」

 

勘違いで、こんなに細かいところまで記憶に残っているでしょうか

もし私の勘違いなら、私は妄想癖がある子供だったのか・・・　

 

ある友達が言った、別の意見は。

「ホントはもうお父さんが掘り返していて、死んじゃってたから、あんたを傷つけないように消えちゃったねって事にしたんじゃない？」

うーん。

これは一見、理にかなっているような気もします。

でも、私の父は、そんな気の利いたことが出来る人ではないんです。

バカ正直で、策を弄するようなことをするとは思えないんだけどなぁ・・・

 

最近では自分の記憶に自信がなくなってきている母です