地震、すごかったですね。
皆さん、お怪我はありませんでしたか?
私はそのとき、会社にいました。
あまりの揺れに世間は大騒ぎになり、
私の会社も全員帰宅ということになりました。
でも、電車は全てストップし、復旧の目処も立たないとのこと。
歩いて帰ると、5時間以上の道のりです。
私を含めて数人は、帰るのを諦めて会社で夜明かしすることになりました。
夜ご飯でも食べに行こうか・・・と言っていたとき。
家に戻った姪から、電話がかかってきました。
私も何度も姪に連絡していましたが、それまで電話は全然つながりませんでした。
その携帯に、突然電話が入ったのでビックリ。
奇跡的につながった電話は、さらに驚く連絡でした。
姪 「 花ちゃんがいないっ!!
帰ってきたら花ちゃんがいなくて、チョビが窓の方を見てスゴイ鳴くから
カーテンを開けてみたら、窓が少し開いてた!
鍵が開いてたから、きっと揺れで少し開いちゃったんだと思う。
花ちゃん、きっとここから出ちゃったんだよ! 」
目の前が真っ白になり、携帯を持つ手がブルブル振るえました。
どうしよう。 どうしよう!!!!
私はきっと、今日は帰れない。
でも花ちゃんを探さなきゃ。今すぐ帰って、探さなきゃ!!
どうしていいかわからず、思わず花の実家のママである またたびさん に
電話をかけてしまいました。
今思えば、またたびさんだってどうすることも出来ないのだから、
ただ心配をかけるだけなのに。
でも、そのときは本当に、藁にも縋る思いだったんです。
遠い場所から帰ることも出来ず、こうしている今も、花は寒い中で迷っている。
そう思ったら、思わず電話をしてしまいました。
またたびさんは、的確なアドバイスをしてくださり、
その上、電話口で号泣する私を元気付けてくれました。
姪にも直接電話を入れてくださり、花を探す指示をしてくださいました。
花は、呼んで戻ってくるような子じゃない。
まだ近寄ると逃げるような子なのに。
しかも、花の名前と連絡先を縫いつけた首輪は、ほんの数日前にはずしていました。
首輪が花の口にはまってしまい、ちょっとしたパニック状態になってしまったので、
一時的にはずしたところでした。
センターなんかに持ち込まれてしまったらどうしよう。
また怖い思いをさせる。
間に合わなければ、殺されてしまう!!!
会社でただ席に座り、何も出来ない時間が、どれだけ長かったことか。
夜の9時過ぎ。
姪から連絡がありました。
花は、帰ってきてくれました。
ベランダに出て、ベランダ伝いに同じ階のお宅を、うろうろしていたようです。
姪が、またたびさんの指示通り、ご飯で誘ってみたら、
部屋の中に、自分から入ってきたそうです。
連絡を受けたとき、私は歩いて帰ろうと、地図を大量に印刷していたところでした。
朝まで電車を待っているよりは、歩いて帰ったほうが早いはず。
一秒でも早く、帰らなきゃ。帰って、花を探さなきゃ。
ただその一心でした。
そこへ、花が戻ってきたとの連絡。
全身の力が抜けました。
良かった。 本当に良かった。
気持ちが落ち着いたところで、会社でこれを書いています。
まだ頭がよく回っていませんが、とにかく、ただただ 「良かった」。
またたびさん、ありがとうございました。
ダメな母を責めることも一切せず、元気付けてくれて、本当に感謝します。
姪、ありがとう。
暗くて寒い中を、一人で花を探してくれて、本当にありがとう。
そして、花。
戻ってきてくれて、本当に、本当に、ありがとう。
↑ 部屋に戻った直後の花。