こんにちは
連続投稿の横森です
曽我さんは灼熱の名古屋で、暑い暑いと言いながら真っ赤なウィンドブレーカーを頑なに脱ぎませんでした。なぜでしょうか。そんなことを考えていたら、祝勝会が終わり、二次会へ向かう途中、ファミリーマートの前で、見覚えのある方がいました。
去年の東海大柔道部主将の鈴木直登選手でした。今は旭化成所属で、あの日、愛知県警察で合宿していたようです。
先月、優勝大会があり、様々なドラマがありました。日大、国士館、日体大がベスト16に沈みました。この3校が同時に準々決勝以前に姿を消したことが今まであったでしょうか。国士館は1年生中心のチームのようでした。三木選手(大牟田出身)、工藤選手(作陽出身)、畠山選手(国士館出身)、川端選手(国士館出身)らが出場していましたが、中大に1-0で敗れました。それもつい先日世界代表になった川端選手が30秒で畳に沈みました。ejudoによれば、川端選手が畳上でバウンドするほどの勢いがついていたようです。中大戦で国士館主将の岡田選手が控えだったことを見ると、中大には1年生中心メンバーで勝てると踏んだのでしょうか。
中大は国士館を撃破した後、國學院大と激突し、代表戦の末に準決勝に進出します。國學院からは選抜3位で昨年の全学3位でもある中村選手(中京出身)が、中大からは主将で昨年の東京Jr王者の岩崎選手(埼玉栄出身)が代表として相まみえました。中村選手が選抜で中西選手(旭化成)を圧倒したのは記憶に新しいことでしょう。体重は劣るものの、実績から中村選手が優位と思われましたが、蓋を開けてみれば岩崎選手の圧勝でした。業師の多い國學院の選手を投げて制した岩崎選手の強さには圧倒されました。
中大の久々の快進撃がどこまで続くのかと期待の募る中、準決勝で迎えるは近年の波乱を乗り越えて東海大とともに入賞し続けている天理大です。全日本Jr2位の平見選手を始め、今年全日本への学生出場を果たした新田選手など勢いのある大型選手が並びます。緊迫した試合が続く中、私が高校最後の県大会で敗れた鈴木選手(木更津総合)や、一昨年の北海道選手権で高校生ながら上位進出を果たした及川選手(北海出身)も登場します。試合を動かしたのはやはり平見選手でした。中大1年の倉持選手(静岡学園出身)との対戦でした。一閃、鋭く入った体落で一本勝ちを収め、天理大はそのリードを最後まで守り抜きました。
反対側のプールを勝ち上がったのは明治大学と東海大学でした。黒川選手(習志野出身)、伊澤選手(習志野出身)、甲木選手(木更津総合出身)という3人の千葉県の高校出身選手を擁し、中重量級で固め、山梨学院大や筑波大など強豪校を着実に破ってきました。対する東海大は、超級を中心に高校時代に全国区だった選手を揃え、失点なく準決勝まで駒を進めました。緊迫した試合に亀裂が入ったのは副将戦でした。世界選手権3位の新井選手(埼玉栄出身)を大将に控えている以上、明大は副将までに得点したいというところで、千野根選手(桐蔭出身)が講道館杯3位の東郷選手から一本に近い技ありを奪取。兄譲りの鮮やかな支釣込足で明大リードで大将戦を迎えます。満を持して登場した新井選手はレベルが違いました。開始早々の内股で、高校時代には無差別全国5位の実績ある明大の大将を討ち取りました。
決勝戦は、やはり3年生以下が多く出場するオーダーとなりました。というのも今年の4年生の代はコロナでインハイが中止になり、その勢力図がなきままに大学最終年度を迎えているため、実績を出せなかった選手が多くいるのです。先鋒戦はジュニア世代のスター対決となりましたが、準決勝の借りを返さんとばかりの東郷選手の担ぎで東海大が先制。その後、緊迫した試合が続きますが、WCT超級王者の鈴木選手が小外掛で天理大に貴重な1点をもたらします。その後、今年の学生柔道の台風の目である新井選手が、副将戦で天理大主将の神田選手を破り、東海大が再びリードします。大将戦は引き分けに終わり、優勝候補が何校もあると想定された優勝大会は、超級の4年生や全日本B強化選手を揃えた東海大の優勝で幕を閉じました。
現在、東洋大主将のニコイ選手(埼玉栄出身)や日大主将の田所選手(横浜高出身)など、かつて練習試合で引き分けた選手たちが活躍しているのをみると自分も負けていられないという気持ちになり、優勝大会レポートを書くことにしました。