ちょうどこの時期、4月からの新歓に向けて一年目中心に動き始めているわけですが、そもそもの意見の統一から図れていないのが現状です。というのも、おそらく僕だけが違う所を見ていて、みんなにそれを説明できていない状態なのだと思います。なのでこの場を借りて、同期だけでなく公に向けて自説を述べたいと思います。具体的にどうするか、などは機密事項なので、自分の根底にある大まかな展望を。かっこつけて言えばグランドデザイン。あくまで個人の意見です。
柔道人口減少が叫ばれる昨今、北大柔道部においても部員減少が深刻化しています。しかしここに対する問題意識すら、今の部には欠けているのではないでしょうか。淘汰されて残ったやつらで頑張ればいい、と言っている場合なのでしょうか。
データを見てみます。2018年の部誌。過去の部員の名簿が巻末に載っています。ここ三年の部員数。今の二年目さんの代からさかのぼって
、やめた人は省いて。男4女2。男4女1。男2。自分の代は男5女2。ここ四年間、女子は一定数いますが男子はだいたい3~4人で推移しています。対して、それ以前。名簿が正しければ、四年連続男子部員5人以下という時期は平成前期に一度あった以外は、明治後期の創部当初しかありません。女子は、確保し続けられている時期は連続して揃っている、といった感じだと思います。つまりここ3~4年、男子部員は過去まれに見る部員不足に直面しているのです。
平成前期にあった前例一回は、のち数年間低めを推移しましたが、持ち直しました。では、今回も持ち直せるのか?
全柔連の柔道人口統計データから、中高生の柔道人口は2000年代半ばにピークを迎えています。古賀、野村、井上あたりを目撃した世代が多いのでしょうか。対して大学生の柔道人口は、低空飛行を続けてはいますが、中高生のピークから4年後あたりに最高点に達し、以降中高生の人口減少とともに微減を続けています。2018年時点でピーク時の2/3になっています。このことから、平成前期に部員減少の危機に陥りながらも離脱できたのは、中高生の人口のピークがあった数年後、つまり柔道経験者の大学生が近年最も多い時期だったからという推論が立ちます。
では今回。過去のピーク時から減少の一途をたどった中高生の人口は回復はおろか維持すらできていません。つまり、来年以降も、中高で柔道を経験してきた新入生は減り続けることが確約されているのです。このままでは、去年のように1年目を3人出さなければ15人揃わないというチーム状況は、好転どころかさらに悪化すること間違いないのではないでしょうか。
ここでなぜ僕が、これほどまで部員数にこだわるのか?それは、試合の人数が揃わない→層が薄くて弱い→勝てない、という単純な考え方もできますが、さらにそこに普段の練習環境の悪化という問題も絡むとみているからです。人が少ないと活気がない、などという非科学的な理由ではなく、練習相手が少ないと質が落ちるのです。いま現役は男女合わせて18人ですが、けが人も多くおり実際に乱取りをしているのは年間平均10人ちょいがいいとこです。これでは、手の内を知り尽くした相手と延々と乱取りをすることになります。多様性にも欠けており、立ちの圧が強い部員も少ないし、鉄壁の亀師もいません。練習量がすべてを決定するとはいえ、ここまでの部員の少なさは想定外なのではないでしょうか。直近で部員が多かった現M1、M2の代のような人数を用意したくはありませんか。さらに今年は直近のOBさん方が多く離札されることもあり、この悪い傾向は拍車をかけてしまいかねません。
以上の議論から、人を取り戻さなければ勝てないが、このままでは人は減る一方だろう、という当たり前の事実に辿り着くことができます。今こそ危急存亡の秋なのです。人が集まらないのなら、やり方を変えなくてはならない。たとえそれが、前例のないことであったとしても。前例のない危機が迫っているのだから。時代に対応して組織も手法を少しずつ変えるべきです。
そして、どれだけの規模で前例のないことをやるか。これは自分個人の気持ちとしては、少しやりすぎか?を覗き込む程度までやりたいです。なぜなら。今年の新一年は今年しか取れないからです。今しかない。現幹部の最後の七帝、必ずや最下位を脱出したい。そのために、少しでも選手候補を増やして層を厚くし、かつ少しでも練習相手を豊富にして内容を充実させたい。さらには一個上の代と我々の代の核を担う戦力を確保したい。今年の七帝は今年しかない。自分が幹部の代の七帝も一度しかない。だからこそ、あーもう少し条件を緩めてでも人を増やせていたらなあという後悔が一番辛い。人が入りさえすれば、質が落ちたとしてもこちらの努力でいくらでも引き上げることができる。人が入らなかったら。もうそれについてはなにをしても替えが利かない。今年緩めすぎたなあ、と思えば、来年少し締めればいい。今年緩め足りなかったなあ、と思ったときには、もう僕の一個下は少ないまま変えようがない。この後悔を絶対にしたくない。
長くなってしまいました。考えすぎなのでしょうか。杞憂で済めばそれでよいですが。運任せで戦力を決定したくなんかない。できる努力は全てして、考えすぎだったなら、「あーよかった」。こんな五月を迎えるために、今必死になりたい。
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