アイデアリズム idealism daydream

"幸福な王子" 最後のカウンセリング

2009年03月28日

 最後のカウンセリングの日です。
 前にもお話ししたカモ知れませんが、私の病状が良くなったからではなく病院の都合でカウンセリングが出来なくなってしまったのです。

「"幸福な王子"というお話。先生はご存知ですか?」
「いやぁ、知らないですね」

 かなり有名なお話なので、先生は知らないふりをしているのか本当に知らないのか分からないのですが、取りあえずあらすじだけを説明しました。

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あらすじ:町の真ん中に立っている金ぱくの王子像。冬支度の為に旅立つツバメを呼び止め、自分の身なりをはがして貧しい人に施しをするようにお願いをする。やがて冬が到来し、(施しにより)ボロボロになった王子像と凍え死んだツバメは心無い人達によって捨てられてしまう。

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「先生はどう思われますか?」
「○○様(私の名前)はどう思われますか?」
「私はいつも中庸(読み:ちゅうよう、意味:極端でない様子)でありたいと思っていますが、"幸福な王子"のように極端な事をしてしまいます」
「どうしてなのか分かりますか?」
「分かりません。それどころか、ある人は"あまりそういう事(自分の身を削るような事)ばかりしていると、いつか食い物にされてしまうよ"と心配してくれましたが私は聞き入れませんでした。結果その人の言う通り、運悪く食い物にされました」

「どうして聞き入れなかったのでしょうか」
「頭ではその人の言葉の言う事は分かりますし、聞き入れたいとも常日頃思っています。けれども私の中にある"抗えない何か"がそうさせる・・・という感じです」
「何かとは何でしょう?」
「私にも分かりません。麒麟の血がそうさせる、とか、おひつじ座だからとか、そういった事で説明がつくなら楽かも知れません。
 別に声がする(幻聴)とかそういう事はありません。ただ、やりたくなくてもやってしまう、それだけです。なぜそうしてしまうのか見つけられたら良いな・・・とは思います」
「見つけられたら良いですね」
「そうですね」

「ところで今日で最後ですが、私の話の中で好奇心にかき立てられた事はありますか」
「○○様はどうでしたか?」
「さぁ、よく分かりませんね。自分の事なのにナカナカ客観的になれずにいます。ただそれだけです」
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