給料支払請求事件 口頭弁論期日(当日) 只今のお仕事はデザイナー その16

前回から

2005/06/14

2005年6月6日

　もう今年に入って訴訟は2回目(取立訴訟を含めると3回目)になります。出頭する事自体は"いつも行っている裁判所"だから慣れっこのはずなのですが、なんだか緊張してしまい前の晩の寝付きが非常に悪くなったりします。
　どんな事を切り出すのかなぁ・・・とか、上手く説明できなかったらどうしよう・・・とか、心配しても仕方ないとは分かってはいるものの不安はつきません。私は結構な小心者です。

　寝付けなくてイライラするものだから、ついGameCubeの「スマッシュブラザーズDX」という格闘ゲームをプレイして気を紛らわせてみたり。
　気がつくと空が白みだしているので、あわてて無理矢理眠ろうとしてみたり。

　そんなわけで前回と同様で最悪のコンディションの中、スタートするわけでありました。

　今回は時間に間に合わず少し遅れてしまったのですが、裁判所はちゃんと連絡を入れておくと少しは待ってもらえる(と言っても数分程度だけれど)模様でした。

　被告は結局来なかったためか、審理はサッサと進みます。

「この会社の給料支払は末日締の翌月25日払いという感じなのですよね」
「はい、そうです」
「と、言う事は訴状の2枚目の請求の趣旨"上記金額に対する平成16年12月25日"という記載は間違いで、"上記金額に対する平成17年1月25日"と訂正しなくてはいけないのですが、いかがですかな?」
「あ・・・そうかぁ・・・」

　書類上の不備を裁判長に見つけられ指摘されてしまいました。出す前に間違いが無いか何度も確認したんですけれど、ねぇ。

「もちろん法律では厳密な意味においてはこの記載はあながち間違いとも限りません。10月分(11月25日支払)と11月分(12月25日支払)においては適用できるからです」
「はい」
「但し、このように10月分(11月25日支払)、11月分(12月25日支払)、12月分(翌年1月25日支払)と個別に遅延損害金を出すのは事務手続き上無理があります。計算自体が複雑になってしまうためです」
「・・・そうですねぇ」
「そこでどうでしょう。請求の趣旨を訂正して遅延損害金の発生開始日時を平成17年1月26日からにしてしまうのです。そうすれば、一括で全ての支払分に適用できるので計算も複雑にならずにすみます」
「はい」
「それから一部入金があった事で減縮申立をされましたね。本来ならば入金は遅延損害金から充てていきますが、今回は元本に充填してしまい被告に対して一歩譲歩するというのはいかがでしょうか。計算も簡単になりますし。
　もちろんこのような形で譲歩すると最終的にご自身に対する支払額が減縮されてしまいますが、争点を軽減するという意味においても有効かと・・・」
「わかりました」

　また妥協案だよ・・・っつーか、訴訟(裁判)って妥協とあきらめの連続だなぁとつくづく思いました。

　ただ、私は取立金請求事件と同様「多少減縮されても良いから、とにかくダラダラ審理をやって支払自体をのばされたくない」というのがありますので、裁判長の示した妥協案を飲む事にしました。

「それでは判決! 主文。被告は原告に対し・・・」

　裁判長が判決文を読み上げ、本件に対する判決が下されました。こちらも通常訴訟なのに少額訴訟並みに早いなぁ、オイ。10分くらいで判決出ちゃったよ・・・。

　とりわけ訴訟は「判決調書」が裁判所から送達された後、被告(や原告)が異議申し立てや上告が無い場合のみ、2週間後に確定となります。

つづく