高村薫の「リヴィエラを撃て」を読了。
長かった。8月10日から読み始めたので3週間ちょっと。
もともと遅読なうえに途中で中断したので、結構時間がかかった。
それでも最後まで読み切った時は達成感が心地よかった。
初めての高村作品。重厚で読み応えがあった。
町田康さんが高村氏の作品のことをラジオで喋っていたので気になっていた。
あと、羽田圭介さんがこの作品を推薦していた。
北アイルランド、イギリス、日本。ベルファスト、ロンドン、東京。
CIA M5 M6 スコットランドヤード、警視庁。
1972年〜1992年。
ギリアム、リヴィエラ、伝書鳩、シンクレア、レディアン等々。
時間と空間、そして国籍や人種の縦軸横軸が絡み合った複雑で緻密なストーリー。
外国の作家が書いたのではと思うようなディテールの描写の凄さ。
読み終わったあとは、長旅から自宅に戻ってきた時のような清々しい気分がした。
清々しいという言葉では、うまく自分の感情を表せないが、他にうまく表す言葉が浮かんでこない。
読み終えた後に、同じ作家の他の作品をもっと読んでみたくなるのは、これが良品であった証だろう。