「WordやExcelが購入できなくなることはない」,総務省がNHK報道を否定
ちょっと冷静になりなさいという話ですね。
ついでにいうとこれでOpenOffice.org(OOo)が普及する→OSがWindowsである必然性がなくなる→Linuxが普及するというのもあまりに早計すぎます。
まず、『情報システムに係る相互運用性フレームワーク』には
>政府及び公共機関の情報システム調達に際して具体的な要求要件を記述するに当たっては、原
>則として独自の機能、データフォーマット及び方式を使用せず、国際規格・日本工業規格等の
>オープンな標準に基づく調達を優先的に行うことが望ましい。
としか書かれていません。
どこで承認されたものを使うのかということすら具体的に書かれていません。
当然のことながらファイルフォーマットの話であり、その実装(アプリケーション)がどうなのかということは全く関係ありません。
例えば仮に
ODFじゃなきゃダメですよということになったと仮定すると、
・OOoはODFのリファレンス実装ということで有効だが、サポートはないのでどこかの業者からサービスを購入する必要がある。日本語ワープロ/表計算として考えた場合も疑問符が付く。ただし
公募で改良してはいる
・Sun MicrosystemからStarSuiteを購入する。サポートつき。大量に購入して改善要望を出すと採用される確率が上がる(???)
・ジャストシステムががんばる。一太郎ではODFをサポートしているものの(三四郎ではどうでしたっけ?)、ほぼ使いものにならない。なので、ネイティブのフォーマットをODFに変更するぐらいがんばる。再現上問題がある場合はODFそのものを改良するとなおよい。もしそうなるとODFのリファレンス実装の座が(日本では)奪えるかも。しかも元来役人は一太郎好きで、国産を支持することになり理解も得やすい(?)。ただしジャストシステムは赤字タレ流し状態なので、そこまで思いきった投資ができるか激しく疑問
・Microsoft OfficeがネイティブでODFをサポートする。再現できない部分は開きなおる。たぶんマイクロソフトのプライド以外にはさしたる障害はない。しかもこれで正々堂々と購入できるようになって密かに喜ぶ役人も多数(?)
・あるいは
Kingsoft Officeが(以下略
というわけで、どう考えても今より健全な競争が促されるというだけ(だけ、ってめちゃめちゃ大きいですが)で、OOoがすぐにでも普及してかつLinuxも使われるようになる、という話にはなりませんが、でも追い風であることまでは否定できませんね。
まー私も理想と現実の間でもがき苦しんでいるということで。