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断崖に咲く向日葵のように

静かな朝に雨音が響く

とても静かな朝は

昨日から降り続く雨とその雨音に包まれていた

まだ誰も訪れて来ない赤レンガ倉庫は

少し幻想的でまだ眠りの中の夢の世界のようだった 

このまま雨に打たれていれば

静かな幻が見えるようなそんな気にさえなるよ


雨はときおり強くなったり弱くなったり

そしてまた強く降っては僕の心を揺らすから

雨音がバラードのように聴こえてくるよ


いままだ誰も居ないこの場所に歌声が響くなら

それは誰の声だろう

水溜りに雨の波紋がわずかだが何度も繰り返し出来るように

その声も波紋となって押し寄せればいいのに

小さく静かに それでいてとても強く押し寄せてくればいい


やがてこの静かな朝も

動き出した街の喧騒によって

いつ通りの朝となってしまうから

降り続く雨とその雨音の中で

静かな幻を見てみたかったんだ

だけど

響くのは雨音だけの静かな朝
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