神様稲尾超え!マー様40回連続0封!
【写真】ただ勝つだけでなく、もはやゼロに抑えて当たり前。開幕12連勝の田中(左)は1カ月間、得点を許していない(右は捕手の嶋)
(パ・リーグ、楽天50日本ハム、9回戦、楽天5勝4敗、9日、東京ドーム)
神様、仏様、マー様だ!! 楽天は9日、日本ハム9回戦(東京ドーム)に50で勝ち、首位をがっちりキープした。エース田中将大投手(24)が4安打完封勝利で、40イニング連続無失点とし、39回の稲尾和久(西鉄)らを抜いてリーグ歴代4位に浮上した。これで開幕からの連勝を12に伸ばし、昨季から16連勝。記録ずくめの快投で、首位に立つ楽天は2位ロッテとの差を2・5ゲームに広げた。
大声を張り上げた。年に一度の「楽天デー」。116球の完封ショーで4万3683人の観衆を酔わせた田中は、お立ち台で、本拠地球団の決めぜりふをまねた。
「ジャイアンツの阿部さんの言葉を借りて、みなさん最高で~す!!」
圧巻の投球だった。アブレイユ、中田、稲葉の中軸と計11度対戦し、許した安打は1本のみ。40歳、百戦錬磨の稲葉が唇をかんだ。「おとといの夜(7日)から何とかやっつけようと考えていたんだけど…」。ドラフト1位・大谷(花巻東高)への死球から二死三塁のピンチを招いた三回をのぞけば、付け入る隙を与えなかった。116球で完封した。
これで連続イニング無失点は40に伸びた。「神様、仏様、稲尾様」と称された大投手、稲尾和久らを超え、リーグ歴代4位に浮上。開幕12連勝、昨年から16連勝。さらに日本ハムにも一昨年から9連勝。記録ずくめだ。
「40回無失点? 自分は意識しませんが、ファンの皆さんが楽しんでいただければいいです」
デビュー当時の恩師、野村克也元監督(サンケイスポーツ専属評論家)はかつて、「マー君、神の子、不思議な子」と呼んだ。球団初の2位に進出した2009年。快投を演じた際に一度だけ「神様、仏様、マー君様」と呼んだことがある。遠い存在だった元祖を超えた。これが4年間の進化だ。
プロ入り後は球速を追い求めたが、現在は違う。打者を1球で凡打に仕留めるか、3球三振に斬るか。「どちらもできればいい。狙ってできれば、それが最高です」。六回に大谷を外角低めへのたった1球で仕留める遊ゴロ。今季満塁のピンチで被安打ゼロという、狙って三振が取れる強さ。白球を自在に操る自信を身につけた。
体調管理も徹底している。夏場でも太る体質を自覚し、炭水化物の摂取を控えている。「食欲はまったく落ちない。だから食べる量やバランスを、自分なりに調整しています。ほっといたら太るので」。公表している体重93キロから、プラスマイナス2キロを保つように心がけている。
「気合だけは入っていたな。(狭い)東京ドームだから気を抜いたら持っていかれると思ったのかな」と星野監督。恩師の野村氏がネット裏で観戦する前で稲尾超えを果たした。次は09年の無念を乗り越え、闘将を胴上げする決意。絶対的エースが積み重ねるゼロと白星が、楽天悲願のVへの道を、明るく照らしていく。
(サンケイスポーツ 07/10 07:20)
【写真】ただ勝つだけでなく、もはやゼロに抑えて当たり前。開幕12連勝の田中(左)は1カ月間、得点を許していない(右は捕手の嶋)
(パ・リーグ、楽天50日本ハム、9回戦、楽天5勝4敗、9日、東京ドーム)
神様、仏様、マー様だ!! 楽天は9日、日本ハム9回戦(東京ドーム)に50で勝ち、首位をがっちりキープした。エース田中将大投手(24)が4安打完封勝利で、40イニング連続無失点とし、39回の稲尾和久(西鉄)らを抜いてリーグ歴代4位に浮上した。これで開幕からの連勝を12に伸ばし、昨季から16連勝。記録ずくめの快投で、首位に立つ楽天は2位ロッテとの差を2・5ゲームに広げた。
大声を張り上げた。年に一度の「楽天デー」。116球の完封ショーで4万3683人の観衆を酔わせた田中は、お立ち台で、本拠地球団の決めぜりふをまねた。
「ジャイアンツの阿部さんの言葉を借りて、みなさん最高で~す!!」
圧巻の投球だった。アブレイユ、中田、稲葉の中軸と計11度対戦し、許した安打は1本のみ。40歳、百戦錬磨の稲葉が唇をかんだ。「おとといの夜(7日)から何とかやっつけようと考えていたんだけど…」。ドラフト1位・大谷(花巻東高)への死球から二死三塁のピンチを招いた三回をのぞけば、付け入る隙を与えなかった。116球で完封した。
これで連続イニング無失点は40に伸びた。「神様、仏様、稲尾様」と称された大投手、稲尾和久らを超え、リーグ歴代4位に浮上。開幕12連勝、昨年から16連勝。さらに日本ハムにも一昨年から9連勝。記録ずくめだ。
「40回無失点? 自分は意識しませんが、ファンの皆さんが楽しんでいただければいいです」
デビュー当時の恩師、野村克也元監督(サンケイスポーツ専属評論家)はかつて、「マー君、神の子、不思議な子」と呼んだ。球団初の2位に進出した2009年。快投を演じた際に一度だけ「神様、仏様、マー君様」と呼んだことがある。遠い存在だった元祖を超えた。これが4年間の進化だ。
プロ入り後は球速を追い求めたが、現在は違う。打者を1球で凡打に仕留めるか、3球三振に斬るか。「どちらもできればいい。狙ってできれば、それが最高です」。六回に大谷を外角低めへのたった1球で仕留める遊ゴロ。今季満塁のピンチで被安打ゼロという、狙って三振が取れる強さ。白球を自在に操る自信を身につけた。
体調管理も徹底している。夏場でも太る体質を自覚し、炭水化物の摂取を控えている。「食欲はまったく落ちない。だから食べる量やバランスを、自分なりに調整しています。ほっといたら太るので」。公表している体重93キロから、プラスマイナス2キロを保つように心がけている。
「気合だけは入っていたな。(狭い)東京ドームだから気を抜いたら持っていかれると思ったのかな」と星野監督。恩師の野村氏がネット裏で観戦する前で稲尾超えを果たした。次は09年の無念を乗り越え、闘将を胴上げする決意。絶対的エースが積み重ねるゼロと白星が、楽天悲願のVへの道を、明るく照らしていく。
(サンケイスポーツ 07/10 07:20)