去年、2度悔しい思いをした山。地図とにらめっこして、自分のルートを描きたいと考えた。もみじ平の奥に路駐して周囲を見たが、狙っていた取付き場所は思いに反して雪がなくヤブに覆われていた。
7:20 とにかく山に向かって出発。前回は右岸を行って敗退したが、今回は左岸を行く。林道を5分ほど歩くと除雪最終地点となり、ここからの道は雪が豊富。板を履いてスキー歩行になった。左側に登りたいのだがヤブに覆われていてとても入れそうにない。
7:40 堰堤付近で雪がある入口が見つかった。稜線まで雪が繋がっていてくれ!祈るような気持ちで林に足を踏み入れた。いきなり急登になったが雪は固く締まっている。クトーが良く効いてどんどん高度を上げる。ヤセ尾根に、うっすらとヤブが顔を出しているがこれぐらいはなんとかなるだろう。
9:00 目線の高さが治部坂高原スキー場の上部辺りまで来た。一部だけヤブが濃い所があったが鼻エンピツに気を付けながらやり過ごした。
10:25 本尾根との合流に来た。あとは稜線歩きになるだろう。帰りはここを通り越すと大変なことになるので、目印に枯れ木に笹を刺しておいた。
10:30 1679m地点。一気に視界が開けた。
後ろに南アルプスの山々や蛇峠山が見える。
これから行く方向には素敵なゲレンデが広がっていて、見ているだけでワクワクする。
ここで大休止して甘納豆と温かいお茶。いったんコルまで50mほど下がり、また登っていく。景色良すぎて写真撮りまくりなのでなかなか足が進まない。一か所だけ谷側が切れ落ちていて怖い所があったが、順調に進む。
一般登山道がある稜線を見るとヒダのように多くの枝尾根があり、やはりあちらを滑り下りるのは困難なようだ。その向こう、はるか遠くに電波塔が立ち並ぶ山は三国山だろう。
11:40 やっと山頂方面が見えた。
あと少しだと気合を入れ直す。一般登山道に合流したら本当にあと一息だ。
12:15 大川入山山頂に到着。やった~!自分のルート開拓成功。
北、中央、南アルプスや奥三河の山々まで一望できるが、先ず、噴煙上がる御嶽に向かって合掌。
平日とあって貸切の山頂。日が当たるとポカポカして気持ちいい。最高の気分で甘納豆がさらに美味しく感じられた。
13:00 滑降開始。山頂直下から沢に向かって最高のゲレンデが広がっている。ここを滑ってみたいが下部で沢が口を開けて待ち構えている。今日のところは来た道を戻ろう。気持ちよく滑りを堪能して、平坦な滑らないところはストックを使い進む。コルまで降りたら板を片手に登り返し。ツボ足の踏み抜き地獄を覚悟していたが、雪は固く、労なく登ることができた。
13:30 1679m地点。最後の大休止と甘納豆食べきりで煙草に火をつけた。あとは下りばかりなのでストックを仕舞ってGo!本尾根合流地点では目印を確認して樹林帯に入る。木が密過ぎてまともなターンをできないが、木の葉落としでクリヤ。所々、自分のラッセル跡を確認しながら下りる。前方に濃いヤブを発見。来る時、鼻エンピツに気を付けたとこだな。登りとは違う場所だが体をねじ込むか。と行こうと思ったが何かが押し留めた。”ココハダメダ!!”板を脱いでラッセル跡を探すと下方に見つけたので雪のつながりを確認して板を付けた。少し下り、来た方向を見ると、先ほど体をねじ込もうとしたヤブの先は20m程の崖だった。ヤバイヤバイ、あのまま行ったら真っ逆さまだった。
少し滑り下りたが足が震えて滑れない。一服しよう。煙草を1本吸い終わるころに落ち着いた。
もうラッセル跡から外れないように気を付けながら下りる。
14:50 林道に合流。あ~!今日はスリリングな日だった。
15:00 車に着。安心したためか、とたんに腹が減ってきた。高級つぶあんぱんとコーラで腹を満たして帰宅した。
GPSデータ 片道4.2㎞
あまりスマートなラインじゃないが、自分で考えて登り、滑り下りたルートには大満足。
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