海の博物館

海を支えるプランクトンの美しさを中心に研究活動と色んな話を投稿します。

2022.1.9

2022-01-09 10:03:00 | 日常
こんにちは ittanです。

今日はプランクトンではなくただの日常的な話で、私が趣味で描いた絵を紹介します。紹介っていうか、美術は全然知らないんですけどね😅


こちらは有村架純さんを描いた絵です。全然似てないと思わせたらごめんなさい。何日にかけて暇な時に描きました。とう言うわけでまだまだ未完成です。いつ終わるか分からない絵ですね(笑)


ちなみにこちらは小学校2年か3年生のときに描いたイシガニです(昨日掃除中に発見しました)。振り返ってみると、小さい頃から海洋生物が好きでしたね!

たまにはプランクトン他にもこういう色んな話が出来たらと思います。


カイアシ

2022-01-01 10:54:00 | プランクトン紹介コーナー
こんにちは ittanです。


2022年、明けましておめでとうございます!新年ということで今日は、プランクトンの中で一番重要な種類と呼ばれる「カイアシ類」についてお話ししたいと思います。


カイアシ類は全てのプランクトンの生物量の9割を占めているグループで、海の食物連鎖で光合成をする植物プランクトンを(主に)食べる一次消費者です。すなわち、幼い魚などの色んな生き物たちの主な餌として役割をしています。


サバやサンマなど、我々が食べている主な水産物にとって欠かせない存在ですね。



大きさは種に従って0.1mmから2cmまで様々な姿をしていますけど、大きく分けて「カラヌス目」「キクロプス目」「ソコミジンコ目」があります。

上の写真がカラヌス目の種類で、カイアシの中でも一番多く分布しています。特徴は体より長い触覚です。


これはキクロプス目の種類です。触覚が短くて体の厚さが太いのが特徴です。特にカイアシ類にしては視力が良いものですね。通称「ケンミジンコ」とも言います。


最後にソコミジンコ目の種類です。姿はよくキクロプス目の種と似てるんですけど、特徴は名前からも分かるように底で這い回る底生生物です。

主に底で住んでるので魚の重要な餌にはあんまりならないですが、大量培養が易くて養殖する時に魚の餌として利用されます。港などでは特に写真の赤いやつが結構多く見られますよね。


おまけに、これはモンストリラという一番珍しい種類です。幼い時には貝類などに寄生して、あと成体になると、2週間くらい相手を探して繁殖したら死ぬっていう生活をします。たった1-2週間だけなので(普段のカイアシ類は2-3ヶ月)見つかるのが難しいです!


カイアシ類はプランクトン研究にとってすごく重要なものなんで、これからもしばしば投稿すると予想されますね!




2021/12/31

2021-12-31 17:23:00 | 日常
こんばんは ittanです。

今日はブログを始めてから1週次、そして2021年の最後の日ですね。今年もお疲れ様でした。


まだまだなんですけれど、これからも頑張りますので2022年も宜しくお願いします。

どうぞ良いお年をお迎えください!



子カニちゃん

2021-12-28 10:49:00 | プランクトン紹介コーナー
こんばんは ittanです。

プランクトンは生活の全てを放浪者で過ごす「終生プランクトン」と一部だけ浮遊する「一時性プランクトン」がいます。魚を含めカニやウニとかも幼い頃だけプランクトンで過ごす終生プランクトンです。

今日はそのカニの赤ちゃんを紹介します!


最初に孵化したらこんな姿をしています。これは「ゾエア」と呼ばれる段階で、ヤドカリなども持っている時期です。ハサミもないし、全然カニでは見られないんですよね。


もっと成長したら少しカニの姿が見られる「メガロパ」時期に入ります。この段階になると何の種類かを分かることができます。まだ完全なカニじゃないのに分類するって素晴らしいですね!

メガロパはゾエアと違ってカニのように底で這い回ることできますけど、この時期が終わるまではほぼ水中で浮遊します。


メガロパの時期が終わったら、ついに幼体(juvenile)になります。この段階からはプランクトンじゃありません。浮遊しなくこのまま成長して我々が食べる美味しいカニになるんでしょう笑笑




オキアミ

2021-12-26 10:05:00 | プランクトン紹介コーナー
こんばんは ittanです。

今日はオキアミについてのですけど、英語ではKrillと呼ばれるのをご存じだと思います。実はKrillとはノルウェー語で「小さな魚」っていう意味です。実際に見ると、動き方が他の甲殻類などにくらべて柔らかくてまるで魚のような感じがします。


このオキアミはある港で採集されたものです。最近、Krill Oilを生産するため南極で大量のオキアミが漁獲されるのをご存じですか。そういう南極に住んでるオキアミはかなり大型(4-6cm)のですが、普段我々の周辺で見られるのは写真のような小型(1-2cm)の種類です。


オキアミの中でも色んな種類があるんですけど、南極の種を含めて代表的な種類がオキアミ属(Euphausia)です。だが、写真はStylocheiron属(和名なし)の種類で、目がオキアミ属とは違って楕円形です。オキアミ属のを見つかったらもっと嬉しいですけどね。


見た目はほぼエビと似てるんですけど、エビと区別される決定的な特徴はこのオレンジ色の発光器です。仲間を探したり、捕食者から逃げたりする時に発光器を使って水中で光を出すことができます。

青い体とよく似合う色でエビなどでは見られない姿ですよね。


普段、プランクトンは顕微鏡で観察するんですけど、オキアミの発光器は肉眼でも見られます。ちょっと赤っぽい色になっていますね。