アフガニスタンで倒れた中村哲医師の言葉「一隅を照らす」
中村医師がアフガンで活動されている事、医療活動だけでなく治水の支援をしている事は存じ上げていましたが、この何年かは長期化するアフガン問題だけでなく、世界で起きていることに対して、無関心になっていた自分に今回のことで気付かされました。
先日は難民高等弁務官を務めていた緒方貞子さんが亡くなりました。
緒方さんはご高齢で天寿を全うされたように思いますが、今の日本が内向きであり、海外で起きていることに対して無関心になっている事を危惧されていたそうです。
その一人が私だなと思いました。
少し前までは、少なくとも関心を持ってニュースを追っていたなと思います。
世界では様々なところで難民が生まれ、迫害されている人達がいて、内戦で荒れた土地で生きなければならない人達いる。
それを支援しようとしている人達がいるということを、すっかりどこか遠くの世界として頭の隅に押しやっていました。
今日のニュースで知った中村医師の「一躍を照らす」という言葉は比叡山を開いた最澄の言葉でもあるそうです。
「径寸(けいすん)十枚これ国宝に非ず、一隅を照らすこれ則ち国宝なり」自分自身が置かれたその場所で、精一杯努力し、明るく光り輝くことのできる人こそ、何物にも変えがたい貴い国の宝である。と説いたそうです。
一人ひとりがそれぞれの持ち場で全力を尽くすことによって、社会全体が明るく照らされていく。自分のためばかりではなく、人の幸せ、人類みんなの幸せ求めていこう。「人の心の痛みがわかる人」「人の喜びが素直に喜べる人」「人に対して優しさや思いやりがもてる心豊かな人」こそ国の宝である。そうおっしゃっています。
ネット上で調べた最澄の言葉の意味はこのような事でした。
(厳密にこういう意味かどうかは詳しく調べないといけませんが)
「一躍を照らす」という言葉は、「大きな事は出来なくても」、という部分と、「自分の居る場所で精一杯生きる」、という部分があって、私には何も出来ないなと思わずに、自分の出来ることをするって事かなと。
世界の情勢に対して、何が出来る?って言われても、何も出来な位けれど、関心を持つことは忘れずにいようと思います。
そして、すごく小額だけれど、国境無き医師団とWWF(世界野生動物基金)への毎年の寄付を続けようと思ったのでした。