翻訳の神宮さんのお導きで、またアーサー・ランサムシリーズを読んでいます。
このシリーズがすごく好きで、中学生の時に読んで以来何回も読み返しました。
でも、最近はすっかりご無沙汰していて、本棚に眠っていました。
初めに出版されたアーサー・ランサムシリーズの後に、2010年に神宮さんが新たに訳を見直されて岩波少年文庫からランサムサーガとして出版されました。
その時にも1冊目の『ツバメ号とアマゾン号』は買ってありました。
言葉の使い方など、時代に合わせたものになっているし、読みやすくなさったのだと思います。

『精霊の守り人』などで有名な上橋菜穂子さんがこの本の最後に「永遠の夏の光」という文章を寄せています。
この文章を読んで、上橋さんが十代で出会って人生を左右した物語を3つ挙げられていて、その中に私と一緒の『指輪物語』とこの『アーサーランサムシリーズ』が入っているのがとっても嬉しかった!
そうですよね〜〜って(笑)
そして、「このシリーズの事を思うといつでも透明でくっきりした明るさを感じる。子供の頃に感じた晴々とした夏の光のように。」ということを書かれていて、激しく同意して、まさに私が言いたいことを書いてくださったと涙が出そうになりました。
ランサムがこの本を書いたのはなんと1930年代だというのに、ここに出てくる少年少女たちがとても生き生きしていて、今一緒に冒険しているように思えるのです。
これだけ時代が違っても色あせない、光に満ちた物語はそうそうありません。
今読むと、子供たちだけでなくて、ここに出てくる大人たちもとても良い!
色々あったこの夏でしたが、またこの物語に導かれたのはありがたいなと思います。

シリーズ2冊目の『ツバメの谷』は1冊目の次の年に同じ湖での冒険が。
3冊目の『ヤマネコ号の冒険』は大きな帆船で外洋に出て、びっくりするような冒険が突然始まります。
このシリーズはイギリスの湖水地方での子供たちのちょっとした冒険と、もっと遠くまで行くようなすごい冒険が入り混じっていたのを思い出しました。
さて、4冊目は私が一番好きだった『長い冬休み』です。
読むのが楽しみ❗️
私自身は、全く冒険とはほど遠い子供時代を過ごしましたが、この本を読むと自分もこんな体験をしてきたんじゃないかと思うくらいです。
そして、子供ができてからはキャンプやカヌーなどアウトドアを少ししましたが、実は子供のためというよりは自分がやりたかったから?(笑)
このシリーズは小学校高学年からという事になっていますが、子供の頃の夏の光を感じたい大人にもお勧めしたい本です。
帆船用語はちょっとわかりにくいので、私はその部分は適当に読んでいます😅
(図書館の児童書コーナーにもあると思います)