ジャッキーのつれづれ日記

陰陽師 瀧夜叉姫

夢枕獏は、意外と好き。
でも陰陽師以外はあんまし惹かれない。
陰陽師は、人の儚さやら醜さやら
どうしようもなさがちらちら
見え隠れするので、たまぁに
つぼな台詞が出てくるのですよ。




「陰陽師 瀧夜叉姫」
夢枕 獏
文春文庫








正直まわりくどい!
展開が読めてしまうのだけど、
それをはっきり言わないで、
だらだらしてるとこがあって、
博雅と一緒に「早く言えよ、清明!」と思った。

おまえがしなければ、俺がしたであろうよ。
俵藤太は、将門が好きだったのだなあ。
そして退屈で気位ばかりが高い
都がきらいだったのだなあ。

鬼になってしまった将門を、
哀れと思いながら、自分がなっていたかも
、と思うと、なんだかせつないよね。

おまえが鬼にならなければ、
共に戦ったであろうよ。
でも将門は将門、藤太は藤太。
タイミングが違ったからではなく、
ああなるかどうかは自分次第だ
という清明の意見もわからんでもないよね。

人は何かにたぶらかされて生きている。

深いな。
それはあるかもしれない。
何にたぶらかされるかによって、
人生が左右されるのかもよ?
鬼になるしかないくらいの悲しさは
想像できない苦痛だな。
でもほんとに鬼になるしかなかったのかな?

そこまでして、憎まなければならなかったのか。

それくらいの強い思いが、
昔の人には存在したのだよね。
と、浅はかにも思ったりして。

映画化のせいで、清明が野村萬斎、
源博雅が伊藤英明にしか
考えられない自分が哀しいわー。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「読書感想文」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事