ジャッキーのつれづれ日記

のぼうの城

今日書き過ぎ?まいっか。
「のぼうの城」を読んだ。



「のぼうの城」
和田 竜
小学館










おもしろかったー。
戦国時代、秀吉が天下を取る少し前、
ほとんどの城が降伏していく中で、たった1つ
降伏しなかった城。それがのぼうの城、忍城。
この時代って、そんなに知らないけど、イメージとしては
腹黒い武士、利益だけ求める武士、
それか忠義に尽くす武士がいたのかなと。

でも全然そんなんじゃなくて、
忠義というより、しょうがないから闘うやつ、
戦がしたいから闘うやつ、
負けたくないから闘うやつ、
なんかそんなわがままなやつばっかが城を守って闘うの。
共通してるのは、誇り。
どんな状況でも汚されたくない、
踏みにじられたくない誇りを
傷つけられそうになったから闘った。
そんな感じ。

登場人物が愛らしい。
お互いよく知ってる幼馴染みって感じで、
偉いのに偉そうにしないし、
対等じゃないのに、対等でいる。
長親はあんまり見せ場がないんだけど、
やるとしたらすごいことをやる。
ん、かっこよいな。

そんで最後は清々しく去って行く。
別れを惜しむでもなく、再会を誓うでもなく、
ああ、なんて楽しかったんだって、
思い残すことなんかないよなって、
主人のもとに駆け付ける人なんていなくて、
自由気ままに我が道を行く。
清々しいよね。

すごい素敵。

ああ、切ないな。哀しいな。儚いな。
そんな終わり方ではなくて、爽快感がある。
よっしゃーって叫びたくなる。
負けたけど、負けてない。
勝つ前に総大将がやられたから仕方なかった。
最後三成から出された条件を前にした
家臣たちの会話なんか、最高。
こんな負け方があるんだな。

時代小説の新しいカタチを見た気がした。
あ~、爽快だ。
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