Don't Let the Music Die / The Tremeroes (DJM) 1LP 1975
トレメローズ、オールドファンには"サイレンス・イズ・ゴールデン"一発ですかね。ブライアン・プールとトレメローズ時代Deccaのオーディションにビートルズと共に参加、トレメローズのみ合格したという逸話(ビートルズ不合格の理由は裏でイロイロあったよですが)も有名ですね。
ブライアン・プールと別れて再編された後"サイレンス..."のヒットを初め本国ではコーラスを生かしたポップロックからフリークビートまでこなして71年頃までヒットを重ね人気者へ。
で,74年一旦メンバーを入れ替えレーベルも移って「Shiner」で再出発、今回入手した「Don’t Let the Music Die」は75年リリースの再出発2枚目、心機一転の意気込みでか本国イギリスではトレメローズでなくSpaceなる名義でリリースされたものです。
邦題「ロックよ永遠に」で75年当時DJMレーベルを持つ東芝EMIから日本盤も出ております、今回の入手盤もその東芝盤です。キャッチコピーが"サイレンス・イズ・ゴールデンのトレメローズがカムバックして一年、美しいハーモニーとロックのパワーが見事に最新傑作アルバム"。ここに至ってもやっぱり"サイレンス"なのですね。
赤岩和美さんのライナーを見ればメンバーは4人、ベースとドラムスがオリジナルメンバーでギターの2人はこの再編で加入した人だと。元々メンバー変更も多く確固としたサウンド/スタイルを持っていたバンドではないのですが、ふーむ、これがトレメローズ?という印象、それも止む無し。そもそも「Space」なるバンド名で出たものだし。で、これが面白ければ過去の経緯も名義も関係ないのですが、1曲、1曲は悪くはないものの全体的には中途半端な印象、パワーポップ一歩手前とでもいいましょうか、今一つ突き抜けてくれると聴き応えのあるアルバムになったのかと。
このアルバム名でgoogleやyoutubeを検索するとベイシティローラーズばっかり出てきてフーム、そういうものなのかな、と。
オールドファンには「サイレンス・イズ・ゴールデン」というのは頷けますが、個人的には「福と禍」から入りましたので、ビートバンド然とした曲が好きです。あとCool JerkとかToo Many Fish In The SeaとかRunning Outとか。
実はこの東芝盤、当時中古で買っていまして懐かしさもあって今回再購入した次第でした。確かにウン10年前に手放してからたぶん初めてエサ箱で遭遇しました、売れなかったのですね、当時。かといって今回の購入価格が高かったかと云うとそんなことは無く3桁でした、英国盤だともう少し高いのでしょうが、まぁ、そんな盤なのですね。
フツーはしみへんさんのようにビートバンドのトレメローズが好まれるのしょうからしょうがないのですが、やや悲しくもあり....です。