独№1 ブラジル＆西独、ボサXジャズ・クロスオーバ《クラウス・イグナツェック(p)》

西独人がボサノバ曲を創り、ブラジル人と競演！

人種・国境を超え、ジャズ＆ボサノバがクロスオーバ！

ボサノバを「らしくなく」演奏するブラジル人？！
①『ジャカランダ』(87)
《Jacaranda/Klaus Ignatzek》
クラディオ・ロディッティ(tp)、パウロ・カルドッソ(b)、

マリオ・ゴンジ(ds)、クラウス・イグナツェック(p)。

購入の狙いはトランペットのロディッティ。
彼はブラジル出身でバークレー音楽院を機にUSで活動。
このレコードは西独出身のイグナツェックと共にオランダで録音。
人種・国境を超え、ジャズ＆ボサノバがクロスオーバしている。

ブラジル出身のロディッティはサンバ、ボサノバ臭いリズムでムンムンか?

と、思えばとんでも無い。
量感タップリ・自然に吹くペットの音色は太く・丸く転がるように鳴る。
「ポロッ～、ポロッ～」転がるように叉、歯切れの良さが非常に心地良い。
 

ボサノバが３曲、アクセントを効かし上手くジャズ＆ボサノバが融合。
独人・イグナツェックのオリジナル・ボサノバに特徴がある。

ボサノバ定番の頭打ちの強いアクセントが無い。
ロディッティのアドリブは4ビート＆ボサノバが融合。

「ポロッ～、ポロッ～」と吹き転がす音は個性満載。

イグナツェックのピアノは独人の個性どおりに、フレーズも音も硬い。

独人てのは、サックスだろうが、ピアノだろうが表現が硬い。
ゆとり、遊び感が無いギシギシのアドリブ。

 独・ブラジル織り成す人種＆音楽文化のクロスオーバーを楽しむ１枚だ。