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楽園づくり ~わが家のチェンマイ移住日記~

日本とタイで別々に生活してきた私たち家族は、チェンマイに家を建てて一緒に暮らし始めました。日常の出来事を綴っていきます。

新築費用はいくらかかるか(2)

2012-06-18 23:20:09 | タイの家づくり

前回は、わが家を新築するまでの経緯を大雑把に振り返りました。最初は建売にしようかと思っていたのです。でもムーバーン巡りのためにチャーターした車の運転手さんが、「サラピーにいい土地がありますよ」と私たちを唆したのです。田舎っぽいその土地をひと目見ただけで、妻がいたく気に入りました。他の場所をあたってみることもせず、一発勝負で150タランワー、すなわち600平米の宅地を購入しました。

土地の価格は同じチェンマイでも大きな差があると思いますので、これについては触れません。ただ、この1年でかなり値上がりしています。わが家の近所は、売買契約を結んだ2011年1月時点と、2012年6月現在を比較すると、ちょうど20%値上がりしています。(日本でいう公示価格ではなく、販売価格の比較です)

さて建築費の話です。日本だと坪単価ですが、タイでは1平方メートルいくらです。昨年私が調べたところ、1平米あたり6500バーツくらいが最低ラインです。妻の知り合いは、昨年1平米7000バーツで平屋を建てました。はっきり言って「これが新築ですか?」という感じの出来ばえでした。

では平均値はいくらか?まともな家が建つ価格はいくらか?答えは不明です。ただ、チェンマイで家を建てたファラン(西洋人)のネット上の噂話では、こうです。

「チェンマイで一戸建てを建てようとすると、1平米あたり8000~17000バーツくらいまで幅がある。12000バーツ以上だと、まずまずの家が建つ。もちろん上限はなく、20000バーツ以上もざらにある。」

わが家の場合はだいたい1平米13000バーツでした。このグレードは、私の頼んだ会社の基準では上・中・下の中にあたります。価格の出し方が本当はどうなっているか、それは私にはわかりませんが、一応積算して出しています。相手がどれくらい出せるのか、探りを入れてくる会社もあります。そして、そのラインに沿って価格を設定している可能性もあります。

あまり予算をけちると問題が生じるかもしれません。たとえば、普通なら300万バーツ以上でないと建たない250平米の家を建てるとしましょう。もし予算が250万バーツしかないと言ったら、1平米あたり1万バーツです。その価格では、まともな建築会社は受けてくれません。建ててくれるのは、よほど仕事に飢えている零細なところでしょう。その場合は途中から追加費用を請求される可能性が大です。最悪は、その額で請け負って手抜きされることです。

さて、建築費の構成はどうなっているのでしょうか?私の設計図に基づく2つの会社の見積もりを実際に見た経験から、大雑把に分けるとこうなります。

(1)基礎的な費用

柱、壁、屋根などの家の基礎的な構造に関するもの。単純に面積に応じて算出される費用です。それに人件費が加わります。屋根の瓦は色によって価格が変わります。ツートーンカラーの瓦は割高です。

タイの一戸建ての天井の高さは大体2.7~3.0メートルです。当然ですが、高くすると費用は増えます。柱の太さや壁の厚さなどは、特別なリクエストをしない限り標準値が決まっています。柱は20センチ、壁は10センチです。2階建てなら、一部に30センチの柱を使う良心的なところもあります。

(2)内装の費用

床の素材をどうするかで価格は大きく変わります。フローリングにすると、タイルの1.5倍~2倍です。タイルも価格はさまざまです。標準では、1平米あたり300~400バーツに設定されていますので、もし1平米600バーツのタイルが気に入れば、面積分の差額を後で払います。

水回りの設備もピンからキリまであります。例えばトイレ・洗面・シャワーのWC設備一式は、主寝室2万バーツ、その他15000バーツとかに設定されています。もし主寝室に1万バーツのトイレと5000バーツの洗面台、1万バーツのバスタブを発注すれば、それだけで予算を5000バーツオーバーします。。シャワーやタオル掛けや、細かいものではトイレットペーパーホルダーなどの小物も全部積算されます。

天井をフラットにするか、中央部分が窪んでいて、その周りがやや低い形にするかなど、ちょっとしたデザインの違いでは価格はほとんどかわりません。窓やドアは特注品にすると、「えっ?そんな馬鹿な」というような金額に跳ね上がりますよ。私は主寝室のドア1枚だけ特注です。ほかのドアの2倍以上です。

これらの内装は、最初の建築価格に最低限のものが含まれていますが、普通それに満足することはありません。タイルやWC設備のオプションで、節約しても10万バーツや15万バーツはいくと思った方がいいでしょう。

(3)付帯設備

下水設備、貯水タンク、電気関係など。これもピンからキリまで。たいてい下水設備は基本価格に含まれています。電気は、基本的な照明は入っています。でも、変更をお願いすると、どんどんお金がかかってきます。たとえばわが家の場合、天井の真ん中に付ける照明はすべて基本外でした。小さいダウンライト(リビングでは10個)が基本経費に入っています。湯沸し器や換気扇などもすべてオプションです。頼まないと付けてくれません。

もうひとつ、台所設備はどの会社もオプションだと思います。キッチン専門の会社に頼んで設置してもらう手もあります。安目のもので15万バーツくらいからでしょうか。わが家の場合、ガスコンロ、レンジフード、シンクを入れて20万バーツ弱かかりました。ただしカウンターは、妻のたっての希望で石にしてもらいました。

(4)その他

車庫、塀、門扉など外構関係はもちろん家の建築とは別物です。わが家のように600平米の敷地であれば、塀だけで25万~50万バーツかかります。車庫は、2台入る大きさで瓦屋根なら最低でも10万バーツ、標準的には25万バーツくらいかかります。ちなみにわが家は最低の10万バーツ、お隣のお医者さんは28万バーツです。大きさが違いますが、わが家の車庫が出来あがったら比較してみましょう。

費用のことはまだまだ書けば山ほどありますが、あまりディテールを書いても、興味のない人にとっては、まったくつまらないので、この辺でやめておきます。

で、うちは新居に全部でいくらかかったかって?エアコン、家具、カーテンなど新しく買ったものが山ほどあります。それらを別にして、もし日本で全く同じ家を建てていたら、土地代を別にして、建坪62坪ですから最低でも3000万円、標準的には4000万円くらいはかかっていたのではないでしょうか。それがタイでは、付帯設備を入れても4分の1くらいで建つのです。

以上は、わが家を建てたK-HOMEのような建築会社に頼んだ場合の話です。タイでは、それ以外に、建築資材を自分で買って、大工さんに建ててもらう方法があります。その場合は、施主自らが現場監督をやらなければならないのですが、費用は、うまくやると半分で済むかもしれません。大工さんとのコミュニケーションに自信があれば、そのやり方でもいいかもしれませんね。あり得ない話ですが、もし私がもう1回家を建てるとすれば、その方式でやると思います。リスクはめちゃくちゃ大きくなりますが・・・。

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (海外暮らし)
2012-06-19 17:01:29
う~ん悩むところですね。
私ならお金払って任せちゃうと思います。
大工さんと直接話す気になれないので。
(イライラしそうなので)

うさぎさんの新居はまずまずの出来でしたか?
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現場監督 (うさぎ)
2012-06-19 19:50:59
少し舌足らずでした。もしもう一度建てるとすれば、タイ人の妻が現場監督です。大工さんとのコミュニケーションがとてもうまかったので。タイ人の奥さんが監督で家を建てたという話は複数の日本人から聞きました。タイ人の女性は頼りになるのです。

家の出来ばえは・・・内外装の仕上がりは文句なく素晴らしいです。丁寧に施工管理する会社を選んでよかったと思います。使っている大工さんの質も高いと思いました。賃金は安いですが。
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いつも参考になります (トトロ)
2012-06-20 11:19:08
ご無沙汰してます。
息子の誕生やら退院やら、タイからの義父母の襲来やら(笑)で、バタバタしておりました。

いつもながら、非常に参考になりありがたく思っています。
もう入居も見えてきましたね! その後の生活ぶりも楽しみにしています。
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Unknown (海外暮らし)
2012-06-20 16:08:41
そうですか。お高かった分、仕上がりは良かったんですね。

奥様が現場監督って文章読んでちょっとビックリしましたが、奥様コミュニケーションスキルが高い方なんですね。なるほど。

ほんと、タイ人女性は頼もしいですね!
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トトロさんへ (うさぎ)
2012-06-20 23:19:06
洗いざらいとまではいきませんが、参考になる情報をなるべく詳しく書いていきますので、今後ともよろしく。と言っても、家づくりは間もなく終了でした。
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海外暮らしさんへ (うさぎ)
2012-06-20 23:21:46
妻は10代のころ、タイの建設現場で働いたことがあるみたいです。現場のことをよく知っているのはそのせいもあるみたいですよ。
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とても興味があります ! (横浜から)
2017-05-28 02:46:25
もしよかったら完成後の写真など、お見せいただけますか?
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横浜からさんへ (うさぎ)
2017-05-28 10:45:18
完成後の写真のいくつかは、後のブログを見ていただければ載せたような気がしますので、よろしく。
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