黒田日銀の「大誤算」~マイナス金利で円高・株安が起きた真の理由=吉田繁治
1月29日、サプライズだった日銀のマイナス金利導入のあと、日本を含む世界の金融(通貨、株価、金利)は、普通では解釈ができない動きをしています。2月10日(水)の日経平均株価の終値は1万5713円、円安で株価を上げることを狙っていた日銀にとっては大きな誤算です。
日銀は、ドルの金利が2%台なので、円をマイナス金利にすれば円安になると見ていたはずですが、金融市場における「織り込み」のしくみが見えていなかったのかもしれません。
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市場の反応冷ややか。黒田日銀「恥の上塗り緩和」はどこまで効くか=近藤駿介
バズーカは空砲と気づいた市場の「黒田売り」が始まる
「補完措置」「マイナス金利」は市場から大きなしっぺ返し
このような「政策当局が救ってくれる」という甘ったれた考えを持つ市場参加者が増えてきていることが、現在の金融市場が抱える大きな問題点。
「これまで幾度も大規模な追加緩和で円高・株安を食い止めてきた」とあるが、実際には2014年10月31日の追加緩和時の1回に過ぎない。
今年になって打ち出した「補完措置」も「マイナス金利」も、空振りどころか市場から大きなしっぺ返しを喰らっているのは周知の事実。
その裏にあるのは「黒田バズーカ」は空砲であるという認識に基づいた「円高ポジション」であることを忘れてはならない。
「黒田プット」の意味は「これまで幾度も大規模な追加緩和で円高・株安を食い止めてきた黒田総裁」に期待したものから、純粋に「黒田売り」になって来たと解釈した方が賢明だ。
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マネーボイスより抜粋
http://i.mag2.jp/r?aid=a56bbdd8495864