1月17日で阪神淡路大震災から28年になるそうです。各地で起きている大地震や大きな災害・・・そんな中で以前にこんな記事がありました。
災害時のラジオ放送・・・被災者の生活を支える情報提供・報道が最優先され、音楽は空いた時間を埋めるだけと思われがちです。しかし大規模災害を経て、音楽には人の気持ちを落ち着け励ます効果があることが浮き彫りになった。どんな音楽が求められ、必要とされるのか。ラジオ局は、心の動きを推し量りながら放送に臨んでいます。
「よし、この曲でいこう」。平成7年1月の阪神大震災直後、Kiss FM KOBEでは、音源を保管しているレコード室にスタッフが集まっては、楽曲を聴いて確かめながら、放送するかどうかを決めていたそうです。Kissは報道部門を持たないため、ニュースは通信社からの配信記事が中心。平成2年の開局以来、「音楽ありき」のラジオ局でした。当時チーフプロデューサーは、「音楽をかけるかどうかの議論はなかった。どうかけるか、だけを話し合った」と振り返っていました。
まずは、楽器だけのインストルメンタル曲を選んだそうです。歌詞があると不要な動揺を招きかねないと判断したからなんだそうです。ただし「静かなクラシックばかりではだめ。Kissらしさが必要だ」とスタッフやDJの音楽知識、所有するCDも総動員。歌入りは震災1週間後あたりから流し始めたそうです。洋楽から徐々に日本語の歌、とそろりそろりと広げていった。一方で、リクエスト受け付けのために震災以前から番号を公開していたファクスには、道路の状態や店舗の営業時間など生活情報も次々と届けられ、番組で取り上げるようになったそうです。
被災者の気持ちを推し量って音楽を選び、リスナーと向き合った日々。プロデューサーは音楽放送の作用には「鎮静」「激励」「刺激」「落胆」の4類型があるとラジオマンたちは感覚的につかんでいたのではないか??そう振り返っていまし。災害が起きたとき・・・ラジオはどれだけ心を支える事か??そして・・・どれだけ音楽が心を励ますことか・・・