✳️【高周波活性オーロラ研究プログラム(HAARP)】
さて、この地震兵器とよくペアで語られるのが、アメリカ・アラスカ州ガコナ付近にあるHAARPという施設である。(中略)
このHAARPがおこなっていたのは、(陰謀論者は信じないかもしれないが)地球の上空にできる電離層の研究であった。地上から電離層に向けて電波を発射し、その様子を知ることで、上空の電離層の厚さや位置、その変化などを知るというのが目的だった。
さて、上空に電波を発射していた、ということから、多くの人たちは、HAARPはこの電磁波を通じて人工地震などを起こしていたらしい、という話を作っているのだが、実はこの点については無理がありすぎる話なのである。
たしかに、地震の前後に上空の電離層に異常が発生したという報告はかなり寄せられており、実際に科学的な研究として、電離層と地震波との関係を追っている人たちも存在する。しかし、忘れてはいけないのは、電離層の変化は地震の結果であって、理由ではないということである。
地震に伴う電離層などの電磁的な変化については、いろいろな説明が考えられている。例えば、岩石の破壊によって発生した微細な電磁波が、大量の岩石の破壊に伴って大きくなって上空の電離層などに影響を与える……といったストーリーが考えられているが、まだ完全に確認されていない。
「HAARPが人工地震の源」という話はこのまったく逆を行くものである。つまり、地下深くに電磁波を送り込んで、その大量のエネルギーで地震を起こす……というものだ。しかし、地震を起こせるほどの大量のエネルギーの電磁波というのは、まさに想像を絶するものである。そもそも、電磁波そのものが地下の岩石や水分(特に、水分の影響はかなり大きい)に吸収されて、地下の地震発生領域に届くまでに随分弱まってしまうはずである。
まして、震源が海の下だったりした場合には、HAARPの電磁波の地震発生用の電磁波はほとんどが海水を温めるのに使われてしまって、全然用をなさなくなってしまう。もちろん、そのときには海水に誰もが認める異常が発生するだろう。
陸地であったとしてもまずは地面に異常が発生するだろうし、地表や海面を抜きにしていきなり地下に異常が発生するというのは、手品かなにかでしか考えられない理由である。
まして、HAARPが発射している電磁波はそんなに強力なものではない。それでさえ懸念があったりするのだが、少なくとも地震や事故が発生するくらいであれば、上で述べたような異常を指摘されてしかるべきだろう。運用が完全公開されていない施設が秘密裏に人工地震を起こす方法を、どなたか教えてほしいものである。
地震兵器やHAARPといった説は、このように、人工地震や電磁波と地震との関係という話がごっちゃになって生まれた陰謀論と思われるが、現在の世界においてこのような陰謀が稼働している可能性は限りなく低い。こんな話を信じるよりも、いつか起こるであろう地震に備えて避難用品を揃えておくほうが、あなたの人生にとってはよほど役立つだろう。
……さて、私はHAARPの話をすべて過去形にしているのだが、それにはれっきとした理由がある。実は、HAARPはすでに閉鎖されているのだ。
閉鎖されたのは2013年5月頃のようである。すでにHAARPのサイトも通じなくなっており、また閉鎖の理由もはっきりとはしない。おそらくは研究資金が枯渇したものと考えられる。(中略)
現在のところ、このHAARPの閉鎖が一時的なものなのか永続的なものかは確認できていないが、いずれにしても、現在(2014年3月)はHAARPは電波を発射しておらず、したがって、例えば最近発生したマレーシア航空機行方不明事故をHAARPの電磁波のせいにしている者がいるとしたら、とんでもない勘違いということになる。(寺薗淳也 ASIOS) 皆神龍太郎他〈あなたの知らない都市伝説の真実〉より
✔️【逆デバンキング〈アラスカ以外にもHAARP施設は存在する〉】
ほかの記事にも書きましたが、米ソはかつて気象兵器(HAARP)で互いを攻撃しない協定を結んでいます。
つまり、HAARPを所有しているのはアメリカだけでなくロシアもであり、さらに日本の京都大学もHAARPを所有していると言われています。
仮にアラスカのHAARPが稼働していなかったとしても、それだけで「HAARPによる陰謀などありえないのだ」と結論付けるのは無理があるのです。
【ニコラス・ベギーチ博士】
ちなみにHAARP研究の世界的権威、ニコラス・ベギーチ博士によると、HAARPは航空機を墜落させることができるどころか、大衆になんらかのメッセージを込めた電磁照射を浴びせて洗脳し、集団的特定行動をとらせることも可能だそうです。
【トランプに警告したプリンストン大学名誉教授】
最後にもう1つ。
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