*** june typhoon tokyo ***

Marcus Miller@Billboard Live TOKYO

Marcus_miller 会社の得意先のご好意で、ジャズ/ブラック・ミュージック界のカリスマ・ベーシスト、マーカス・ミラーのライヴに行ってきた。“Marcus Miller with special guest Jean Baylor Formerly of Zhane”。今回は、ビルボード初の3階席。いつもカジュアル席なんで。(汗;)

 バンドは、サックス、トランペット、ハーモニカ、ドラム、キーボード、そしてマーカス・ミラー。お馴染みのハットにTシャツ、ジーンズ姿。グルーヴィなベースで一気に観客の心を掴む。
 特に2曲目のマイルス・デイヴィスの曲「Jean Pierre」でのキーボードとのやり取りがファンキーでよかった。もっとジャズっぽいのかと思ったら、キーボードから繰り出される音はソウル/ファンクでよく用いられるトーキングボックス風の音で(久保田利伸が好みそう)、かなりファンキー。

 バンドは最初は時折アクセントとして入ってくるだけで、んー、これがマーカスの目に適ったメンバーなのか? 特にドラムは大したことないなぁ…なんて最初は思っていたのだが、マーカスが指で指示しながらアドリブ・セッションを繰り広げるようになると、さすがと思わせる演奏っぷり。単に1人ずつだけじゃなく、サックスとハーモニカで、トランペットとドラムでなどとコンビで指示を出して、アドリブ・ソロを即興でやらせる。最後にみんなでやれ、みたいに指示を出すと、それぞれ思い思いのフレーズで会場の温度をあげる。だが、それは独りよがりでなく、きっちりと調和が取れているからたまらない。

 途中でベースをバスクラリネットだかイングリッシュホルン(オーボエ)みたいなのに替えて(そういえば、キーボードとのやり取りでは、キーボーディストが操る3つのキーボードのうちの1つをラフな格好で演奏していた)の、マーカスが客席に入り込み演奏すると、それに続いてハーモニカ(超熱演!)、サックス、トランペットの各人が客席横の狭い空間で、マーカスの指示に従ってまたまたセッションし始める。その丁々発止ともいえるやりとりに場内も大拍手。その場の雰囲気を感じ、相手の心を感じられる、表面的なミュージシャンには出来ない超絶の演奏だ。そして、それをラフにやりこなしてる風なのもいい。

 また、元ジャネイのジーン・ベイラーがヴォーカリストとして加わり、デニース・ウィリアムスの「Free」とスタイリスティックスの「People Make The World Go Round」を。非常に小柄なシンガーだが、持っているリズム感がいい。ここでも各ソロのアドリブに加えて、ジーンのスキャットにマーカスがベースで応えるといったやり取りが。音楽をまさに楽しんでいるといった感じのステージだ。

 アンコールは“トーキョー、カモン!”の掛け声にあわせ、頭上でクラップの波。
音楽は自由なんだよ、そして楽しいもの。ベースを多彩なテクニックで操りながらグルーヴを巻き起こす演奏に、そんなメッセージが込められているのかなと思ったのだった。


◇◇◇

<SET LIST>

01 Blast
02 Jean Pierre (Original by Miles Davis)
03 Panther
04
05 Free (with Jean Baylor) (Original by Deniece Williams)
06 People Make The World Go Round (with Jean Baylor) (Original by Stylistics)
≪ENCORE≫
07 What Is Hip (Original by Power)


<MEMBER>
Marcus Miller (Bass/Vocals)
Bobby Sparks (Keyboards)
Poogie Bell (Drums)
Michael“Patches”Stewart (Trumpet)
Keith Anderson (Saxophone)
Gregoire Maret (Harmonica)
Jean Baylor (Vocals)

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