第66回全日本大学野球選手権大会の決勝は、立教大(東京六大学野球連盟)が初の大学日本一を狙った国際武道大(千葉県大学野球連盟)を9対2で下して、1958年以来59年ぶり4度目の全国制覇を達成。
勝俣(2年・東海大菅生)や服部(4年・東海大相模)をはじめとする国際武道大の強力な打線は活発で、立教の先発・手塚(2年・福島)の不安定な立ち上がりを攻めて初回から先制点を挙げたが、その裏に山根(4年・浦和学院)の2点タイムリーで逆転すると、直後に大東(4年・長良)がレフトスタンド中段に3ラン本塁打を叩き込み、一気に5点を奪って形勢逆転。それでも国際武道大は3回に内野ゴロの間に1点を返して追いすがるが、立教・手塚がヒットを打たれながらも何とか5回途中まで持たせ、ピンチも天理大戦でも活躍した中川(1年・桐光学園)がしっかりと受け継ぎ、国際武道大に得点を許さない。
すると、初回以降は国際武道大にやや分があった打撃は、中川の投球リズムに後押しされるように6回以降は立教へと傾く。6回裏には高取(4年・日大二)のタイムリー、7回裏には飯迫(3年・神戸国際大附)の左中間2点タイムリー、8回裏には相手のエラーで加点し、完全に立教が試合を支配。国際武道大は先発・伊藤将(3年・横浜)から林(3年・銚子商)、青野(3年・市立船橋)、国本(4年・松本一)、高橋(3年・東海大甲府)、平川(3年・東海大浦安)と6人の投手を繰り出し、何とか立教打線を抑えようとしたが、その勢いを止められず。逆に5回途中から登板した立教・中川の前に散発2安打と打線が奮わず、初優勝はお預けという形となった。
最高殊勲選手は立教・大東、最優秀投手は3試合登板で2勝した立教・中川がそれぞれ受賞。首位打者には15打数7安打、打率4割6分7厘の国際武道大・赤木(2年・作新学院)が輝いた。
初戦で東洋大(東都大学野球連盟)が敗れ、準々決勝では立教が7回まで0対3とリードを許すなど、昨年同様に東都と東京六大学が不在の決勝になりかけたものの、最後は東京六大学の意地を見せ、立教が優勝を飾った。東京六大学の優勝は一昨年の第64回の早稲田以来となる。かたや東都は2011年の第60回の東洋大以来、優勝から遠ざかっている。次こそはと意気込みたいところだが、近年は東都や東京六大学といわゆる地方大学との差は大きなものではなくなりつつあるゆえ、そう易々と優勝は出来ないだろう。
◇◇◇
□2017/06/11(日) 決勝
神宮球場 試合開始13:03 終了15:24 試合時間2時間21分
球審:富澤/塁審:戸塚、堀井、鈴木孝/外審:
観衆:12000人
国際武道大 101 000 000 2
立 教 大 500 001 21X 9
【バッテリー】
(立)手塚、中川-藤野
(国)伊藤将、林、青野、国本、高橋、平川-筒井、小田
【勝】(立)中川
【S】
【敗】(国)伊藤将
【本塁打】
(立)大東2号(1回裏3ラン)
◇◇◇
◇◇◇