2020年に強く印象に残った楽曲たち。
2019年に続き、2020年においても十分にアルバム作品を聴けなかったことから、個人的に年間でのフェイヴァリット・アルバム・ベストを決める〈MY FAVORITES ALBUM AWARD〉は2年連続で取りやめに(申し訳ない)。そうはいっても、アクセスも少なく影響力も皆無な拙ブログのアウォードを気に掛けるという奇特な人は滅多にいないゆえ、問題ナッシングかと。
しかしながら、後で2020年を振り返った時に何も記していなかったとなると、やや寂しい気もするので、2019年の「2010年代において自身が印象深かった作品10枚を紹介」するというスピンオフ企画「MY IMPRESSIVE ALBUMS in 2010s ERA」と同様、2020年もスピンオフ企画で誤魔化そうを行なうことに。今回は、2020年において強く印象に残った楽曲10曲を独断と偏見ハイパーで列挙していく。どれも過去に記事にした楽曲なので、詳しい説明は省略。詳細はリンク先を参照してほしい。なお、順不同でランキングもなし。
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■ Brandy「Say Something」
ブランディはアルバム『B7』が傑作だったので選曲は難しいが、「セイ・サムシング」をセレクト。往年のブランディ節がしっかり組み込まれてのアップデートが素晴らしい。
※記事 →「Brandy『B7』」
■ FAREWELL, MY L.u.v「obsession」
フェアラブは2nd EP『GOLD』がなかなかのクオリティ。まだライヴ未体験ゆえ観てみたいアーティストの1組。歌唱力など課題はあるが、楽曲性の良さはアイドル・シーンでも頭一つ抜けていると思う。タイトル曲「GOLD」も捨てがたいが、ここは「obsession」で。
※記事 →「FAREWELL, MY L.u.v『GOLD』」
■ Full Crate / Getaway(feat. Latany Alberto & Uhmeer)
オランダ系はなかなか面白くて、R&B~ダンス、アシッド・ジャズ・シーンあたりに自身の好物が多かったりする。こういったモダンでスムースなR&Bは、気品がありながらグルーヴィで美味。
※記事 →「近況注意報 0416 音楽篇」
■ Kiana Ledé / Chocolate.(feat. Ari Lennox)
2020年はアリ・レノックスの来日公演が予定されていたのだが、コロナ禍のために中止となり残念。そのアリ・レノックスを迎えたキアナ・レデの「チョコレート」は実にスウィート。ただ甘いだけじゃないところもいい。この曲も入っているキアナ・レデのアルバム『キキ』も佳作。
※記事 →「近況注意報 0416 音楽篇」
■ 黒川沙良「ブリコー」
ネットで辿り着き、レコード・ストア・デイにリリースしたアナログ・シングル「イイネシナイデ/ブリコー」をゲット。俄然注目した才女。R&Bど真ん中オンリーというタイプではなさそうだが、MANABOONのプロデュースによりしっかりと“黒さ”を包含。敢えて2020年ベストを挙げるならこれか。
※記事 →「黒川沙良「イイネシナイデ/ブリコー」」
■ Leven Kali / 12345(Get Real)
記事でも触れているが、「なんといっても煌めきとチルなムードに包まれながら、軽やかに“GIMME 1 2 3 4 5~”と紡がれるフックが魅力的」ということに尽きる。時流のAOR/シティポップ・マナーも凝縮されているから、もっと注目を浴びてもよさそうなものだが。
※記事 →「近況注意報 0425 音楽篇」
■ Le Flex / Falling
ル・フレックスは、ナヨ系のジョージ・マイケルとでもいえそうなヴォーカルと、レトロモダンなシンセポップやディスコといった作風がマッチ。タキシードあたりにも通底する「ムーヴ・ウィズ・ミー」もいいが、ここではセンチメンタル度の高い「フォーリング」を。
※記事 →「近況注意報 0619 音楽篇」
■ Midas Hutch / In Touch(feat. Charli Taft & Daul)
日本のポップスと高い親和性を持つマイダス・ハッチの良質なポップネスはいまさら説明する必要もなさそうだが、チャーリー・タフトとダウルとのコラボレーションが一層クオリティを高めたと思う。キャッチーながら何度リピートしても飽きないスルメ曲でもある。ダウル版も美麗。
※記事 → 「近況注意報 0416 音楽篇」
■ Jenevieve / Baby Powder
ほんのり色香を放ちながらスムース&メロウな佇まいで歌うフィメールヴォーカルが魅力のジュヌヴィエーヴ。その2ndシングルは、優しく寄り添うような肌あたりが耳を浄化させる。杏里「Last Night Whisper」をサンプリングしているのにも注目。
※記事 →「近況注意報 0416 音楽篇」
■ Phony Ppl / Fkn Around(feat. Megan Thee Stallion)
ラストはフォニー・ピープルの「ファッキン・アラウンド」。2020年に何かとお騒がせな話題を振り撒きながら、ビヨンセとのコラボ曲が1位になるなど破竹の勢いのミーガン・ジー・スタリオン(メーガン・ザ・スタリオン)を招いて、高らかに異性交遊宣言。グルーヴィで痛快!
※記事 →「近況注意報 0416 音楽篇」
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以上が、2020年に特に印象に残った楽曲群。2020年も言ったが、2021年こそはもう少し深く、それでも無理をしないスタンスで音楽に触れていければと思う。
それでは、2021年も良きミュージックライフを!
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※ 参考
【MY FAVORITES ALBUM AWARD 歴代受賞作】
■ 2005年
ERIC BENET『HURRICANE』
■ 2006年
NATE JAMES『SET THE TONE』
■ 2007年
洋楽部門:LEDISI『LOST & FOUND』
邦楽部門:AI『DON'T STOP A.I.』
新人賞 :CHRISETTE MICHELE『I AM』
功労賞 :ICE
■ 2008年
洋楽部門:Raheem DeVaughn『Love Behind The Melody』
邦楽部門:有坂美香『アクアンタム』
新人賞 :Estelle『Shine』
■ 2009年
洋楽部門:CHOKLATE『To Whom It May Concern』
邦楽部門:該当作品なし
新人賞 :RYAN LESLIE『Ryan Leslie』
■ 2010年
洋楽部門:ERIC BENET『lost in time』
邦楽部門:久保田利伸『TIMELESS FLY』
新人賞 :JANELLE MONAE『THE ARCHANDROID』
特別賞 :『SR2 サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム オリジナルサウンドトラック』
■ 2011年
洋楽部門:KELLY PRICE『KELLY』
邦楽部門:MISIA『SOUL QUEST』<“77 Minutes Of MISIA”Mixed By MURO>
■ 2012年
洋楽部門:SY SMITH『Fast And Curious』
邦楽部門:AISHA『I,Shout!!!』
■ 2013年
最優秀作:Joe『Doubleback:Evolution Of R&B』
特別賞 :Maxine Ashley『MOOD SWINGs』(配信作品)
■ 2014年
最優秀作:Jesse Boykins III『Love Apparatus』
新人賞 :Tinashe『Aquarius』
■ 2015年
最優秀作:Dornik『Dornik』
■ 2016年
最優秀作:Bruno Mars『24K Magic』
■ 2017年
最優秀作:FKJ『French Kiwi Juice』
■ 2018年
最優秀作:Nile Rodgers & Chic『It's About Time』
■ 2019年 ※開催せず
MY IMPRESSIVE ALBUMS in 2010s ERA (スピンオフ企画)
■ 2020年 ※開催せず
MY IMPRESSIVE SONGS in 2020 (スピンオフ企画)(本記事)