拙ブログ毎年恒例のベスト企画〈マイ・フェイヴァリッツ・アウォード〉の2016年版をお送りしたいと思います。第1弾はライヴ篇。1年間に観賞した音楽系ライヴのなかで“これぞベスト・ライヴ”と感じたものを発表する、独断と偏見&身勝手極まりない超私的アウォードです。
まずは、2016年に観賞したライヴを振り返ってみることにします。
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01 2016/01/06 Tuxedo@LIQUIDROOM
02 2016/01/08 CICADA@代官山LOOP
03 2016/01/17 Especia@新木場STUDIO COAST
04 2016/01/27 THE INTERNET@LIQUIDROOM
05 2016/01/30 【ガチ恋!】WINTER BREEZE 2016@渋谷Jz Brat
06 2016/01/31 Especia@TOWERmini汐留【インストアライヴ】 ▲
07 2016/02/11 Especia@タワーレコード錦糸町【インストアライヴ】 ▲
08 2016/02/13 Especia@タワーレコード渋谷 スカイガーデン【インストアライヴ】 ▲
09 2016/02/14 Especia@渋谷CHELSEA HOTEL
10 2016/02/19 CICADA@LOOP ANNEX
11 2016/02/28 Especia@恵比寿The Garden Room
12 2016/03/06 The Pharcyde with LIVE BAND@Billboard Live TOKYO
13 2016/03/28 D'angelo@パシフィコ横浜
14 2016/04/08 The Jack Moves@Billboard Live TOKYO
15 2016/04/30 Evelyn “Champagne” King@Billboard Live TOKYO
16 2016/05/02 KING@Billboard Live TOKYO
17 2016/05/26 CICADA@渋谷CLUB QUATTRO
18 2016/05/31 Esperanza Spalding@Zepp DiverCity TOKYO
19 2016/06/19 Perfume@幕張メッセ
20 2016/06/21 Culture Club@Zepp Tokyo
21 2016/06/25 ESPECIA@渋谷Club asia
22 2016/06/29 Nik West feat. John Blackwell@BLUENOTE TOKYO
23 2016/07/15 CICADA@渋谷WWW
24 2016/07/26 Robert Glasper Experiment@Billboard Live TOKYO
25 2016/08/16 Mayer Hawthorne@Billboard Live TOKYO
26 2016/08/19 Maxwell@新木場STUDIO COAST
27 2016/08/24 SWV@Billboard Live TOKYO
28 2016/08/28 Especia@渋谷CHELSEA HOTEL
29 2016/09/11 Especia@O-nest
30 2016/09/18 一十三十一@billboard Live TOKYO
31 2016/09/20 Jill Scott@Zepp DiverCity TOKYO
32 2016/09/23 星野みちるの黄昏流星群Vol.5@代官山UNIT
33 2016/10/08 INCOGNITO@BLUENOTE TOKYO
34 2016/10/16 Especia@六本木VARIT
35 2016/11/13 Let's Groove@六本木VARIT
36 2016/11/20 Nao Yoshioka@タワーレコード新宿 ▲
37 2016/11/24 Nao Yoshioka@赤坂BLITZ
38 2016/11/25 CICADA@WWW X
39 2016/11/27 Especia@六本木VARIT
40 2016/12/05 KING@LIQUIDROOM
41 2016/12/12 Lalah Hathaway@BLUENOTE TOKYO
42 2016/12/24 Especia@六本木VARIT
43 2016/12/25 Especia@HMV & BOOKS TOKYO ▲
※ ▲はインストア・イヴェント
※ リンク先でライヴレポートが読めます
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総観賞数の推移を見ると、2013年が30本、2014年が29本、2015年は35本ときて、今年2016年は38本(上記にはインストア・イヴェント5本を含む43本を示してあります)。ただし、そのうちEspecia関連が3割近くの11本(インストア・イヴェントを加えると15本)ということもあり、それほど多くのアーティストを観たという感覚はありません。
実際、BJ・ザ・シカゴ・キッド、ムーンチャイルド、タリブ・クウェリ、ハイエイタス・カイヨーテ、ミュージック・ソウルチャイルド、キャンディス・スプリング、アンドラ・デイ、デ・ラ・ソウル、テラス・マーティン、ブラッド・オレンジなどは予定してたものの行けなかったので、もう少し観賞出来たらという思いはあります。
とはいえ、例年通りといいますか、経済面においてある程度制限をしなければならないなかで、ジル・スコットやカルチャー・クラブ、マックスウェルなどなかなか機会が訪れないアーティストのライヴを観賞出来たというのは貴重でした。今後も、年間30~35本あたりで“単純に数を増やすというよりは、質の高そうなライヴを選ぶ”という傾向で観賞していくのだと思います。
それではここで、昨年2015年までの〈マイ・フェイヴァリッツ・ライヴ〉の受賞ライヴを振り返ってみたいと思います。
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□ 2005年
ERIC BENET@BLUENOTE TOKYO
□ 2006年
LEELA JAMES@O-EAST
□ 2007年
m-flo@横浜アリーナ
□ 2008年
洋楽部門:EN VOGUE@Billboard Live TOKYO
邦楽部門:SOUL'd OUT@JCB HALL
□ 2009年
洋楽部門:ANTHONY HAMILTON@Billboard Live TOKYO
邦楽部門:CRYSTAL KAY@NHK HALL
□ 2010年
洋楽部門:LEELA JAMES@Billboard Live TOKYO
邦楽部門:久保田利伸@東京国際フォーラム(1日目の記事はこちら)
□ 2011年
洋楽部門:KYLIE MINOGUE@幕張メッセ
邦楽部門:久保田利伸@NHKホール(1日目の記事はこちら)
□ 2012年
洋楽部門:ESTELLE@Billboard Live TOKYO
邦楽部門:Perfume@さいたまスーパーアリーナ
□ 2013年
Maylee Todd@Billboard Live TOKYO
□ 2014年
John Legend@パシフィコ横浜
□ 2015年
Lalah Hathaway@BLUENOTE TOKYO
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2015年はレイラ・ハサウェイのブルーノートでのクリスマス公演が受賞しましたが、2016年はいかに。
それでは、ノミネート公演をお知らせしたいと思います。なお、受賞対象にはインストア・イヴェントは含まれておりませんのでご注意ください。
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【ノミネート公演】
04 2016/01/27 THE INTERNET@LIQUIDROOM
11 2016/02/28 Especia@恵比寿The Garden Room
16 2016/05/02 KING@Billboard Live TOKYO
20 2016/06/21 Culture Club@Zepp Tokyo
25 2016/08/16 Mayer Hawthorne@Billboard Live TOKYO
26 2016/08/19 Maxwell@新木場STUDIO COAST
31 2016/09/20 Jill Scott@Zepp DiverCity TOKYO
37 2016/11/24 Nao Yoshioka@赤坂BLITZ
38 2016/11/25 CICADA@WWW X
41 2016/12/12 Lalah Hathaway@BLUENOTE TOKYO
以上10公演。
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ノミネートは洋楽勢7公演、邦楽勢3公演の合計10公演。10公演に絞るため、やや重箱の隅をつつくような粗さがしをした結果、泣く泣く落とした公演もありました。ファーサイド、イヴリン・“シャンペーン”・キング、エスペランサ・スポルディングは充実した公演で、特にエスペランサなどは質の高いステージだったと思うのですが、フロアを含めた盛り上がりや本来の(海外での)ステージ構成やヴォリュームの差などを考えて選外に。ディアンジェロやインコグニートなどは以前の公演との印象を比較して、安定度は認めるものの、インパクトという意味で多少欠けたかなと思い、ノミネートには至りませんでした。
観賞ライヴのなかで比重の高いEspecia公演は、東京での5人体制ラストとなった恵比寿ザ・ガーデンルーム公演がノミネート。メンバー3名卒業の発表があった1月の新木場STUDIO COAST公演は、印象度や鮮烈という意味では非常に高かったものの、全体的なパフォーマンスなどを考えると10公演のなかまでには入りませんでした。
同じく複数観賞したCICADAは、初のワンマンよりも11月のWWW Xでのメジャー・アルバム・リリース・パーティ公演をノミネート。Nao Yoshiokaの赤坂BLITZ公演を含めた3公演が、邦楽勢からのエントリーとなりました。
それでは、〈マイ・フェイヴァリッツ・ライヴ・アウォード〉2016年版の最優秀ライヴの発表です。
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【MY FAVORITES LIVE AWARD 2016】
【最優秀ライヴ】
★ Jill Scott@Zepp DiverCity TOKYO(2016/09/20)
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正直なところ、非常に悩ましかったのですが、長年待ちわびた思い入れとプロフェッショナルを示してくれたステージの完成度という点で、ジル・スコットのZEPPダイバーシティ公演を選びました。次点は……これも選ぶのに骨が折れましたが、マックスウェルの新木場スタジオコースト公演としました。
待ちわびたという点ではマックスウェルやカルチャー・クラブも同様。どれもが充足度が高かった反面、集客という点では残念な結果となったというのも似ていました。客観的に見たフロアの盛り上がりはこれらの公演以上に沸いたものも当然あったと思います。ただ、自分とステージとの距離を感じずに前のめりになれたというところを考慮すると、ジル・スコットが僅かに抜け出したといったところでしょうか。
一方で、安定の高品質という意味ではレイラ・ハサウェイも候補の一つでした。振袖を着て登場したサプライズも含め、存分に満たされたステージではありましたが、昨年に当アウォードを受賞していることもあって、心情的にやや控えた形に。惜しくも連覇とはなりませんでした。
邦楽勢では、(そもそも邦楽と捉えるのも無理がありそうですが)Nao Yoshiokaの赤坂BLITZ公演が印象深かったのですが、ジャンル的に洋楽のソウル/R&Bの面々と被ってしまうため、どうしてもジル・スコットやマックスウェルほか“本場”と比較してしまうと……というところは否めず、最優秀には届きませんでした。
集客が芳しくなかったジル・スコットの次なる来日公演はあるのだろうかと考えると非常に辛いものがあり、母国でのツアー構成から短縮した部分もあったとは思いますが、自分の五感を一番揺さぶったという意味で納得の選出となりました。
それでは、ジル・スコットのミュージック・ヴィデオを見ながら、2016年の〈マイ・フェイヴァリッツ・ライヴ・アウォード〉を終わりたいと思います。最優秀ライヴ受賞に相応しいタイトルの「ゴールデン」でお別れです。
次は〈マイ・フェイヴァリッツ・アウォード〉のアルバム篇をお送りします。
■ Jill Scott - Golden