*** june typhoon tokyo ***

林田追記&新譜レヴュー

林田健司@QUATTRO、レヴュー追記しました。

◇◇◇

林田健司の新譜『ラフレス・レザレクション』を聴いた人は、こんな感想が出てくるだろう。

A いい曲書くなぁ…もっと新曲が聴きたい。
B 新曲あるのはいいけど、7曲中リミックス2曲はなぁ…。
C こんなんじゃもの足りない!

まぁ、まとめると、
「早くフルアルバムを出してくれ!」
ってことなんだろうけどねー。

「DIAMOND」は、ファンキー・ポップなヴァースからロック調を経てコーラスへと進む開放的な展開が爽快。スタジアム・ロック風なフレーズでありながら、アッパーなビートによりノリのいいサウンドになっている。何より伸びやかなヴォーカルがいい。

「Eat Time」は、ア・カペラ調を採り入れたヴォーカル・ワークがスウィンギング感を醸し出すユニークなナンバー。中盤からボサ・ノヴァ風アコギとキーボードが入り込んでくるが、ヴォーカルはあくまでもスタイリッシュなポップを貫いている。また、オシャレ感あるサウンドにさりげなくコミカルな詞を乗せているところは、林田らしい茶目っ気が出たといえる。

「Rainbow Tears」は、ノスタルジックな中にも温かさが宿る、林田得意のミディアム・メロウ・バラード。悲しさや切なさ、涙などを歌いながらも、優しく柔らかい質感のヴォーカルで、希望が感じられるテイストとなっている。

「MottO...XXX」は、スムースでキャッチーなメロディが映えるシングル・カットのクオリティを持ったポップ・チューン。
メリハリをつけてよりディスコ調にすれば「今夜はDISCO 2000」風にもなりうるノリのいい楽曲だが、そこをポップに留めて「KID NAP IN LOVE」風の楽曲に仕上げている。ところどころファンキーな味付けをしているところもグッド。

「晴れ…1999」は、山口由子作詞によるミディアム・スロー・バラード。ネガティヴな心境ながらもそこから希望が感じられるハートウォームなヴォーカルが特色。「夜をこえていこう」などに見られる、辛さを乗り越えて前向きになれた時の清々しさを感じるポップ・チューンだ。

「$10」「青いイナズマ」は、OVERHEAD CHAMPIONによるリミックス・ヴァージョン。オリジナルが元来アッパーでノリのいいトラックのため、このトランス・テイストのヴァージョンでも充分クラブ・ユースに対応する出来ではある。ただ、単にトランス調にするだけでは、トランス・コンピによくあるヒット曲をトランス・ヴァージョンにしてみただけ…という類のものとそれほど変わりはないので、ただリミックスするだけではなく、「$10~青いイナズマ~$10」というような12インチ風リミックスや、林田のアッパーなヒット曲のフレーズをつなぎ合わせたブリッジを曲中に組み込んだアレンジにしたりなど、さらに工夫するなら、面白いのではないかと思う。

全体的にみて、曲数は少ないが各曲の質は高いので、この質を保ったまま(あるいはそれ以上のものを組み入れて)10~15曲あたりのフル・アルバムが制作されるなら、期待度もかなりのものとなるだろう。

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