オイラには心の友と呼べる深いつながりをもった奴がいました。
そいつはオイラが高校の時に出会い、それから10年以上親密でした。
そう、突然の別れが来るまでは……。
「あれっ?実家になんでいるんだ?」
明らかに時間と空間がねじれているようである。
オイラは岐阜にいるはずだし……。
すると、隣の居間から、ひょこっと顔を出して、へっへっと舌を出してるやつが!
「リュウ!!」
そうオイラから呼ばれた物体は、尻尾をぶるんぶるん振り回し、目を細めながら
オイラに突進してきた。
がぶっ!…オイラの右手首を甘噛みしながら、部屋の中をぐるぐる引っ張り回しやがる。
これは奴が、かなり嬉しい時の行動パターンである。
奴の名はリュウ。大型の柴犬だ。
短気・プライドが高い・でも仲間意識は人一倍・寂しがりや・甘えん坊。
飼い主に似るとはよく言ったもんだ。
オイラが言うのもなんだが、かなり頭は良かった。(これは飼い主に似ず)
「さ…」と言えば、自らリードをくわえて手元まで持ってきやがるし、
「車…」と言えば、キーをくわえてくる始末。
からかったり、侮辱する言葉を吐きかけるとマジ切れするので
余計にからかったりする(笑)
例えば、「バーカ、バーカ!」とか言うと、鼻にしわを寄せ唸りだす。
「お前バッカじゃねぇの?」とか言おうもんなら、背中の毛を立てて、臨戦態勢に(汗)
一度からかいすぎて、一瞬マジで噛みやがった!
でも瞬間で離し、スタコラさっさと逃げをかましやがった(^^;)
しばらくほっとくと、上目遣いで申し訳なさそうに、そろーりそろーりと近づいてきて、
噛んだ所を舐めながら、お手とお代わりの連打ですわ(笑)
それでも無視してると、今度は逆ギレ気味に(笑)
まぁ、あきん奴なのは間違いない。
散歩に連れて行くと、みんなから可愛がられ、一応愛想を振りまくが、
それが嘘っぽい所がわかるから面白かった。
『うぜぇな、こいつら…』と思ってるだろうその横顔に顔を近づけると
ぷいってそっぽ向きやがる(笑)
そっぽを向くと言えば、奴が用を足してる時に、じぃーっと見つめてると
恥ずかしいのか、そっぽ向くのが面白かった。
それがしばらく続いた後、奴は草むらの中にケツを突っ込んでするようになった(笑)
近くに遊べる川がないので、よく車で厚木の川まで遊びに行った。
こういう所で放してやると、やりたい放題!
一度遠くの草むらで、今まで見た事もないくらいに、ぴょんぴょん跳ねてたので、
なんだべ?って見に行ったら、蛇と格闘してた(^^;)
やはり野生の血が騒ぐのであろう。
そういえば冬は布団の上が大好きだった。
でも柴犬のくせにでかいので、ちょ~重い!一度位置を決定すると全然動きやしない。
なぜかオイラが位置をずらす始末。
こたつも大好きだったなぁ…犬のくせに。
しばらく中にこもっているのだが、耐えられなくなると、ハァハァ言いながら、
よたよたと冷たい所でゴロンと横になる。
しばらくして寒くなるとまたこたつの中へ……お前はサウナ大好きな中年か(笑)
そんな奴の体調がおかしくなってきたのはいつからか……。
奴が12歳くらいの時か、フラフラしだすし、まっすぐ歩けなくなりだしたのは。
医者に連れて行くと、どうやら心臓病とボケのダブルアウトらしい。
それから懸命に奴は生きた。
花火の音に異常に恐怖を示し、ヨタヨタ歩きながら、オイラの脇に顔を突っ込んだ。
尻尾も丸め、小刻みに震える奴なんか今まで見た事なかった。
オイラが言うのもなんだが、めっちゃカッコよかったし、その凛とした立ち振る舞いに
尊敬さえしてた。
だから余計にオイラの胸を締め付け、やるせない気持ちでいっぱいになった。
オイラは奴をなだめ、その丸くなった体全部を抱きかかえる事しかできなかった。
そんな奴が逝っちまったのは冬のある日だった……。
最後は今まで聞いた事もない声で鳴きやがったよ。ほんとに聞いた事のない声で。
断末魔っていうやつなのか、それとも違う事を言ってたのかはわからない。
そう、奴の言いたい事は理解できてたはずなのに、最後に限ってわかんなかった。
オイラは懸命に人口呼吸をした。
親の前で号泣しながら懸命に心臓マッサージした。
多分親の前で泣いたのは小学生以来であろう。
その後急いで近所の病院に連れてったが……奴は振り返りもしなかった。
どんどん堅くなっていく奴の体が嫌で嫌でしょうがなく、揉んだり擦ったりしたけど
そんなの無意味だった。
どうしようもない空虚感と寂しさ、悲しさ……。真の友を無くしてしまった。
その後やつは、久保山の墓地にひっそりと眠っている。
奴が夢に出てくるって事は、寂しいに違いないんだ。
だから横浜に帰ってきた時に会いに行ってこよう。
「よっ、元気か?お前に話したい事がいっぱいあるよ。」
そう言ったら、奴はなんて答えてくれるのだろう……。
そいつはオイラが高校の時に出会い、それから10年以上親密でした。
そう、突然の別れが来るまでは……。
「あれっ?実家になんでいるんだ?」
明らかに時間と空間がねじれているようである。
オイラは岐阜にいるはずだし……。
すると、隣の居間から、ひょこっと顔を出して、へっへっと舌を出してるやつが!
「リュウ!!」
そうオイラから呼ばれた物体は、尻尾をぶるんぶるん振り回し、目を細めながら
オイラに突進してきた。
がぶっ!…オイラの右手首を甘噛みしながら、部屋の中をぐるぐる引っ張り回しやがる。
これは奴が、かなり嬉しい時の行動パターンである。
奴の名はリュウ。大型の柴犬だ。
短気・プライドが高い・でも仲間意識は人一倍・寂しがりや・甘えん坊。
飼い主に似るとはよく言ったもんだ。
オイラが言うのもなんだが、かなり頭は良かった。(これは飼い主に似ず)
「さ…」と言えば、自らリードをくわえて手元まで持ってきやがるし、
「車…」と言えば、キーをくわえてくる始末。
からかったり、侮辱する言葉を吐きかけるとマジ切れするので
余計にからかったりする(笑)
例えば、「バーカ、バーカ!」とか言うと、鼻にしわを寄せ唸りだす。
「お前バッカじゃねぇの?」とか言おうもんなら、背中の毛を立てて、臨戦態勢に(汗)
一度からかいすぎて、一瞬マジで噛みやがった!
でも瞬間で離し、スタコラさっさと逃げをかましやがった(^^;)
しばらくほっとくと、上目遣いで申し訳なさそうに、そろーりそろーりと近づいてきて、
噛んだ所を舐めながら、お手とお代わりの連打ですわ(笑)
それでも無視してると、今度は逆ギレ気味に(笑)
まぁ、あきん奴なのは間違いない。
散歩に連れて行くと、みんなから可愛がられ、一応愛想を振りまくが、
それが嘘っぽい所がわかるから面白かった。
『うぜぇな、こいつら…』と思ってるだろうその横顔に顔を近づけると
ぷいってそっぽ向きやがる(笑)
そっぽを向くと言えば、奴が用を足してる時に、じぃーっと見つめてると
恥ずかしいのか、そっぽ向くのが面白かった。
それがしばらく続いた後、奴は草むらの中にケツを突っ込んでするようになった(笑)
近くに遊べる川がないので、よく車で厚木の川まで遊びに行った。
こういう所で放してやると、やりたい放題!
一度遠くの草むらで、今まで見た事もないくらいに、ぴょんぴょん跳ねてたので、
なんだべ?って見に行ったら、蛇と格闘してた(^^;)
やはり野生の血が騒ぐのであろう。
そういえば冬は布団の上が大好きだった。
でも柴犬のくせにでかいので、ちょ~重い!一度位置を決定すると全然動きやしない。
なぜかオイラが位置をずらす始末。
こたつも大好きだったなぁ…犬のくせに。
しばらく中にこもっているのだが、耐えられなくなると、ハァハァ言いながら、
よたよたと冷たい所でゴロンと横になる。
しばらくして寒くなるとまたこたつの中へ……お前はサウナ大好きな中年か(笑)
そんな奴の体調がおかしくなってきたのはいつからか……。
奴が12歳くらいの時か、フラフラしだすし、まっすぐ歩けなくなりだしたのは。
医者に連れて行くと、どうやら心臓病とボケのダブルアウトらしい。
それから懸命に奴は生きた。
花火の音に異常に恐怖を示し、ヨタヨタ歩きながら、オイラの脇に顔を突っ込んだ。
尻尾も丸め、小刻みに震える奴なんか今まで見た事なかった。
オイラが言うのもなんだが、めっちゃカッコよかったし、その凛とした立ち振る舞いに
尊敬さえしてた。
だから余計にオイラの胸を締め付け、やるせない気持ちでいっぱいになった。
オイラは奴をなだめ、その丸くなった体全部を抱きかかえる事しかできなかった。
そんな奴が逝っちまったのは冬のある日だった……。
最後は今まで聞いた事もない声で鳴きやがったよ。ほんとに聞いた事のない声で。
断末魔っていうやつなのか、それとも違う事を言ってたのかはわからない。
そう、奴の言いたい事は理解できてたはずなのに、最後に限ってわかんなかった。
オイラは懸命に人口呼吸をした。
親の前で号泣しながら懸命に心臓マッサージした。
多分親の前で泣いたのは小学生以来であろう。
その後急いで近所の病院に連れてったが……奴は振り返りもしなかった。
どんどん堅くなっていく奴の体が嫌で嫌でしょうがなく、揉んだり擦ったりしたけど
そんなの無意味だった。
どうしようもない空虚感と寂しさ、悲しさ……。真の友を無くしてしまった。
その後やつは、久保山の墓地にひっそりと眠っている。
奴が夢に出てくるって事は、寂しいに違いないんだ。
だから横浜に帰ってきた時に会いに行ってこよう。
「よっ、元気か?お前に話したい事がいっぱいあるよ。」
そう言ったら、奴はなんて答えてくれるのだろう……。