『30年ぶりに同じ文句を言われたw | Colorful Pieces of Game』
PCエンジンminiに収録された『イースⅠ・Ⅱ』の批判が
当時のそれから進化してないと作者がお嘆きな記事を読んだ。
『イースⅠ・Ⅱ』は
グレードアップ部分に凄く納得がいかなくて
当時色々愚痴った思い出があるんだけど
上記ブログ内の当時の制作エピソードを読み続けていると
当時不満に思った部分ほぼ全てに
どうしてああいう改訂にしたのか理由がほぼ書かれていて
なんとなくこうなった、ではない所に
この人は信用できるなぁと感じた次第です。
で、当時の言葉の繰り返しではなく
今の言葉で思うのは
『イースⅠ・Ⅱ』でグレードアップした(解像度をあげる)方向性が
私が好きな向きじゃなかっただけだなぁ、と。
当時Webに書いた『イースⅠ・Ⅱ』の感想を
サルベージした時に見つけた文を引用すると
> イースⅠの時はなんていうか
> もっとプレイヤーの都合ではないマップ構成で
> それが小学生時代にした探検ごっことカブって
> なんともいい塩梅だったのですよ。
> 川の上流に行ってみたりとか
> 山の登りはじめに右に見える池とか
> 盗賊小屋を北上した山の下から見える森とか
> 山道だと神殿左下の行き止まりとか
> 弟の木の付近でミネアの外壁がどこまで見えるかとか
> ダームの塔の妙な部屋や通路の「間」とか…etcetc
> そんな事を探してるのが
> すごく面白かったもんでイースⅡはタイクツ。
> イースに『マンホール』のような楽しみを見出していたんす。
> 『イース1』はそーいう再評価もありかと思うんだけど。
> なんかイース1のリメイクってしきりに
> 『イース2』のノリにあわせようとするんだけど
> 俺だと逆に2を1のまったり系に変えたいなぁ。
> キャラコビ丸出しのリリアやマリアなんて完全カットにして(笑)。
要はこれだけの話だったようです。
最近ゼルダの伝説BotWのスクリーンショットを見て
↓なことを書いてて
ほんとイースの歩いてる楽しさ、オリエンテーリング感が当時感動で
当時の自分には世界の平和や振り向きヒロインはどうでも良かったんです。
『スクリーンショット観てたら当時MSX2のイース1をプレイしてた時に脳内に見えてた視界だこれ、と思った。』
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※以下、当時書いた『イースⅠ・Ⅱ』と
セガマークⅢ版『イース』の
感想をサルベージしたので部分修正しつつ掲載します。
あくまで当時の個人の感想です。
全部全角なのは、当時文を書いていたMSXでは
80字幅表示時に全角と半角で文字の解像度が変わり
可読性が大変落ちた為です。
●PCエンジン版『イースⅠ・Ⅱ』
今のイース人気を形作ったと言っても過言ではない
PCエンジン初代ROM2版『イースⅠ・Ⅱ』ですよ。
オリジナル版のスタッフの意見を聞き再構築(←文修正しました)したという意味でも
正当な改良作なんですが
個人的にはどうよ?と思うのです。
当時ダームの塔に入ったところでダレちゃって
ほっといたらセーブデータが飛んでて
プレイやめたんですが
今マークⅢ版の余韻の力であらためてやってます。
ちなみに今はピクティモス戦に備えレベル上げ中。
ここで既に「謎解きとアクション重視のダームの塔で
なんで経験値稼ぎやねん」と不満ブーたれっぱなし。
で、正直、めっちゃ作りこみ甘いんですよ。
特に変更、追加部分が後付け感満載ですよ。
書き出すとキリないんだけど
OPでアニメ演出しまくったと思ったら
(初代ROM2の64Kってメモリを考えると異常なボリューム。
全部スゴいけど特にⅡのOPが凄い。
他のスーパーCD-ROM2物に迫ります。マジで。)
突然当時のスクウェアばりのチビキャラ演技になって
次は画面半分に情景表示でのビジュアルシーン。
ゲームを進めていくと顔アップが重ね合わせして
喋りだしたと思えば普通の会話のままで喋りだしたりも。
喋るたびにBGMが頭だしするのは統一してるから
まだ問題なしだけど喋りにDC-DAの時と
PCMの時があってそれは聞いてて不自然極まりない。
文字もピコピコと当時のドラクエ風に
出るかと思えばスパっと出てみたりするし。
んで喋ってるバックでピコピコ鳴ってる時もあるし…。
ピコピコと言えばサラの手紙を読むときに
メッセージウインドウにを手紙に見立てて
最後の署名を右詰にしてるんだけど
右詰用の空白を表示してるときに
ピコピコ鳴ったのには、萎えました。
(このサラの手紙がアイテムに換算されないのもイヤだった。
ほかの手紙はアイテムになってるのに。)
次、ゲーム中。
フィールドでのキャラを大きくする分には
問題ないんだけどフィールドの木が
小さくなってるのはどうかと…。
山とかではスケール感を演出してるのに
木はこれかい!って感じ。
あと敵も町の人もパターン切り替え早すぎ。
みんな小刻みにかつ同じ歩速で
ぞろぞろ歩いてるのはコワい。
ゲームとしてはレベルが上がると
敵からもらえる経験値が減るⅡのシステムを
Ⅰから採用しているので「コイツを倒してもらえる経験値が
1になるまでレベル上げとけばボスにゃ勝てるだろ」って
目安ができているのはなかなかに良好です。
あとイースって画面の中央のある範囲内で
移動してる時はスクロールはせずに
その中央部分からはみ出そうになると
スクロールするってロジックになってるんだけど
PCE版は中央部分の定義範囲がかなり狭くなってて
見渡しとかが大分変わってます。
確かにパソコン版は中央部分が広すぎで
スクロールさせると目の前の視野が悪くなって
突然敵が来たりしてでかなり怖かったので
ありがたいっつったらそうなんですが
これはこれでちょっと中央によりすぎ。
88版とPCE版の間くらいが
ちょうどよさそうなんだけども。
ゼピック村とミネアが道続きになったので
ゼピック村を見つけられずに
ず~~~~~っと最初の草原で
ひたすらレベルを上げていた
(これはこれで当時楽しかった)
当時の俺のような人は減ったのでは?
この改善はマル。
なんにしてもセーブデータが飛ばん限りは
がんばります…。
●イースⅠにあたる部分はなんとかクリア。
なんかフツーにプレイしてただけなんですが
コンスクラードを1撃で倒し
ヨグレクス&オムルガンを2撃で倒し
ダルク=ファクトは床に穴3つしか
開けずで倒せたんですけど…。
なんとかⅡに行きました。
なんかⅡになって突然台詞回しが典型的な
家庭用RPGぽい幼稚さになって萎え萎えですが
まぁ、ぼちぼちいきます。
前書きそびれてたこと↓。
●もし俺がイースをリニューアルするなら
メッセージの考え方をもっと整理したい。
主人公は喋るのか喋らないのか
ナレーションはありにするのかなしなのか
表示はピコピコ1字ずつ出すのかページめくり式なのか
メッセージ送り時にメッセージウインドウは
新規発生なのか再利用なのか。
室内時のメニュー内に添えるメッセージの法則定義、
店や家の中でのみ一枚絵ビジュアル方式だと
ダームの塔やサルモンの神殿のような長丁場時に
ビジュアルが希薄になる事へのバランス対応。
(PCE版の顔アップで喋り、の演出は正直違うと思う。)
うーん、この辺の細部仕上げ、やってみたい。
●廃坑の敵キャラ処理がめっちゃ雑。
サーチライト外でも見えてたり
サーチライト内から突然出現したりする。
アドルの影のスプライトの優先順位もなんか怪しい。
●動きはドット単位だけど
管理はセル単位になっていて
半キャラずらしは簡単にできるんだけど
そんな処理の為に操作性が犠牲になってる気が…。
●あとCD-DAのBGM、例の”米光アレンジ”には
みんな納得いってるんですか??
俺は88版のBGMをまんま流してもらうほうが
しっくりくるんですけど…。
なんか米光アレンジって各パートが
バラバラに聴こえるんでツラいんす。
●『イースⅠ・Ⅱ』、現在バーンドブレスですが
ノルディアをクリアしてからどうにも
やる気ゼロです。
当時、廃墟~聖域~廃坑という
地味なフィールドばかりの中
やっとたどり着いたノルディアの氷壁は
サルモンの神殿へ向かう、という
プレイ目的も明確化した矢先なのもあってか
すごく青空の見えるような気がする
すがすがしいフィールドだったと
記憶しておったのですが
今プレイするとどーも、たいくつなのよ。
なんかマップがゲームゲームしすぎなのよ。
マップがプレイヤーの為に存在しているって具合。
Ⅰの時はなんていうか
もっとプレイヤーの都合ではないマップ構成で
それが小学生時代にした探検ごっことカブって
なんともいい塩梅だったのですよ。
川の上流に行ってみたりとか
山の登りはじめに右に見える池とか
盗賊小屋を北上した山の下から見える森とか
山道だと神殿左下の行き止まりとか
弟の木の付近でミネアの外壁がどこまで見えるかとか
ダームの塔の妙な部屋や通路の「間」とか…etcetc
そんな事を探してるのが
すごく面白かったもんでⅡはタイクツ。
これから行くサルモンの神殿や地下水路の
広大なマップを思い出すとちょっとヘコむし
石にされたレジスタンスの救出とか
今となってはなりきれない
これからのイベントを思い出すと
もうどうだっていいや、って感じっす。
●『イースⅠ・Ⅱ』やっとこクリア。
当時からストーリーがよくわかんなかったんだけど
あらためて「よくわかりませんでした」(笑)。
『ユーズド・ゲームス』の作者インタヴューで
PCエンジン版はPC88版の不満点を…とか
いろいろ言ってたから期待してたのになぁ。んもぅ。
なんにせよ良くも悪くも当時のゲームは
描写不足があたりまえで
プレイヤーはそれを逆手にとるかのごとく
「行間を読んで」楽しんでたんだったよなぁ
、というのをあらためて思い出しました。
そうそう、サルモンの神殿をへろへろ歩いていたら
プレイしてた当時(中2)の実生活を思い出して
じーんとした(笑)。
その昔ZDNETの「泣いたゲームランキング」で
イースⅡエターナルのコメントが「オリジナル版を
プレイしてた当時の自分の身の回りを思い出して…」
になってて深く納得。
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●セガマークⅢ版『イース』
半キャラずらしが
全然できんかったのでずっと放置だったのですが
なんと「PC版とは方法が違う」のでした。
かなりギリギリで、かするように当たると
半キャラずらしが成立するというつくりだったのです。
つまり常用できないようになっているので
ヒールリングを手に入れるまで回復ができない
神殿奥や廃坑での戦闘はかなりアツいです。
わかる人向けの解説になるけど
イース1はキャラが2×2セルで構成されてて
移動単位が1セルな訳だ。PC版だと。
で、1セルずれて当たるのが
いわゆる「半キャラずらし」、なんだけども
マークⅢ版はキャラの移動がセル単位ではなく
ドット単位なので上記したマークⅢ版の
半キャラずらしの定義だと
実質4セル分幅がないと
半キャラずらしができなくなっていて
細い通路で構成されがちな廃坑とダームの塔の
プレイ感覚が結構別物になってる訳なのですよ。
てな訳で半キャラずらしさえ覚えてしまうと
以後の戦闘が単調な”作業”と化してしまう
PC版にはない新鮮さがありました。
マークⅢ版の良作さで特に顕著なのがボス戦で
すべてのボス戦が「避け」の快感に満ちています。
PC版のイースは『ソーサリアン』ほどでないにせよ
やっぱある程度はゴリ押し感があったものですが
マークⅢ版は良質なアクションになっておりまして
2匹目(ニグティルガー)の尻尾をおいかけるのと
4匹目(ピクティモス)ですべてのカマを出させたあと
それらをすべて避けつつ本体に攻撃、
は、かなりいいバランスで燃えました。
敵の移動にほどよい慣性がつけ加えられているのが
心地よいです。ドット移動になったからできる技です。
でも、当たり判定はしっかりしてる、と。
イースってゲームは攻撃に特別なモーションを
必要としないので避ける事に重きを置くのは
正解なんだな、と再認識。
で、その極めつけがダルク・ファクトで
ダルク自身の動きが遅く
かつ火の玉も数が少なく動きも遅いのですが
攻撃時に「開く穴が大きい」為、
結果「避け」をメインとした知能戦になるのですよ。
これこそコイツのアルゴリズムに
ふさわしいデザインじゃん!と震えたものです。
序盤の経験値稼ぎの時に敵を探すのが面倒で
マップを切り替えると敵の位置が初期値に戻るのを
利用して廃坑を出て特定のリーボルに攻撃、や
神殿を出て特定のウヌガンに攻撃、ってしてたのが
ズル気味ですがレベルアップのバランスもよかったです。
あ、あといつものクセで
神殿にある宝箱の鍵を手に入れたら
廃坑へ直行してアイテムを総ざらい、って
変則プレイをしちゃったので
神殿奥のバランスがどうかは言い切れないす。
(レベルが足りずザコ敵にすらダメージを与えられず
かつ当たれば即死。気分はメタルギア。
でもこういうプレイができるのがARPGのイイところだよね。
で、結局宝箱を全部開けてボスのヴァジュリオンとこまで行っちゃいまして(笑)
もちろん勝てません。)
そーそー、レアにハーモニカを返さないと
ダームの塔に入れないって
(アドルとレアが会っていないと
ラドの塔で話が噛み合わない為か?)
イベントを今回初発見。
他機種版でもそーなんよね?
マークⅢのゲームとして見ると
背景やキャラも書き込まれてるし
(MSX版をベースにしている??)
BGMもFMとPSGの競演はないものの
MSX版ソーサリアンみたく
露骨に音を間違えてたりって事もない。
BGMといえばエンディング後に裏技でいける
ミュージックモードに「アドルのテーマ」が
未使用曲として入ってたりして、泣けました。
ハード的仕様で実現できなかった
フィールドの枠もビジュアルの外周と
ステータス時にがんばって出してたりしてるのも
好印象です。
マークⅢ版は結構マップが変わってますが
イースの世界観を損ねない
絶妙な新マップになっており、震えました。
マップ変更の事情はどうもメモリ不足から、っぽい。
後はねー、ディスクアクセスがないのと
複数箇所にセーブできるのと
セーブ、ロード時にディスク交換の手間がない
(MSX版にはあったから…)のがいい感じでした。
強いて、不満点は
アイテムゲット曲がスキップできる、
コマンドウインドウのそっけなさ、
移動時は持ち金と経験値が表示されないので
どちらかを稼いでいるときに確認が不便、
の3つ位でした。