美術館でチラシを見てびっくり!
アルチンボルド展
2017年6月20日~9月24日
国立西洋美術館
「驚」
驚異の自然観察力に基づく、博物学的知の描写
「知」
ハプスブルク家が愛した、知性溢れる宮廷画家
ジュゼッペ・アルチンボルド
《春》1563年
マドリード、王立サン・フェルナンド美術アカデミー美術館
ジュゼッペ・アルチンボルド
《夏》1572年
デンバー美術館
秋、冬も揃うのかなあ。
2015年のグエルチーノ、2016年のカラヴァッジョ、クラーナハに続き、2017年の「巨匠」は、アルチンボルドですね。
そういえば、近年、海外でアルチンボルドの回顧展が続き、評判になったと聞いたことがある。
国立西洋美術館が、こうして「巨匠」の回顧展をコンスタントに開催してくれるのは非常に嬉しいこと。
ところで、これまでアルチンボルド作品はどの程度来日しているのだろうか。
私がはっきり覚えている範囲では、次の3回。
1)2002年 ウィーン美術史美術館名品展
東京藝術大学大学美術館
《冬》1563年
ウィーン美術史美術館
《水》1566年
ウィーン美術史美術館
2)2009年 だまし絵展
Bunkamura ザ・ミュージアム
《ウェルトゥムヌス(ルドルフ2世)》 1590年頃
スコークロステル城(スウェーデン)
3)2014年 だまし絵2 進化するだまし絵
Bunkamura ザ・ミュージアム
《司書》1566年頃
スコークロステル城(スウェーデン)
《ソムリエ(ウェイター)》1574年
大阪新美術館建築準備室(←日本唯一の所蔵作品か)
国立西洋美術館の回顧展では、ユニークな「合成された顔」の肖像画を中心としつつ、それ以外の題材作品、同時代の北方マニエリスム作品、ハプスブルク家の好んだ芸術作品なども紹介されるといいなあ。と美術館サイトを確認すると。
「本展は、世界各地の主要美術館が所蔵するアルチンボルドの油彩約10点を中心に、この画家のイメージ世界の生成の秘密に迫り、またその継承者たちへの影響も辿ります。」
アルチンボルド作品から大きな刺激を受けたという「20世紀のシュルレアリスム以後のアーティストたち」の作品比率が高くなるのかも。
このアルチンボルド展は、土曜日20:00まで開館とある。
国立西洋美術館は、今年9月から土曜日の夜間開館(20:00まで)を開始したが、現在は常設展のみが対象であり、企画展はこれまでどおり17:30の閉館となっている。
アルチンボルド展以降の企画展は、土曜の夜間開館実施が基本となるのだろうか。
ジュゼッペ・アルチンボルド(Giuseppe Arcimboldo)
1527年、イタリア・ ミラノに生まれる。モンツァ大聖堂のフレスコ画やコモ大聖堂の聖母マリアを描いたタペストリーなどを制作。
1562年、ウィーンに呼ばれ、フェルディナント1世の宮廷画家となる。以降、息子のマクシミリアン2世、孫のルドルフ2世と三代にわたるハプスブルク家の皇帝に仕える。
1587年、公務を引退して故郷のミラノに戻る。1593年没。