幻想の新宿 - 月岡芳年 錦絵で読み解く四谷怪談
2018年6月30日〜8月26日
新宿区立新宿歴史博物館
新宿歴史博物館を初訪問。
本館サイトを見ると、本企画展示は無料、常設展示は有料、とある。
新宿区にほぼ縁のない私、企画展示のみ見るつもりなのだが、企画展示のみ鑑賞なら本当に料金不要なのか、実は常設展示料金に企画展示料金が含まれているということではないか。
四ツ谷駅から徒歩10分ほど。入館すると、無視できない位置にチケット売り場がある。企画展示のみ鑑賞したい旨伝えると、ならば無料とのこと。
展示室は、常設、企画展示ともに地下一階。
第1章 新宿の伝説・伝承
新宿区の伝説・伝承を描いた錦絵。
新宿区の伝説・伝承22ポイントを紹介するパネルが面白く、時間をかけてじっくり読む。その後、会場出口にパネルそのままの内容の配布資料が用意されていることを知る。
第2章 錦絵で読み解く四谷怪談
怖い話が大の苦手の私。四谷怪談については、書籍も映像作品も避けてきており、接するのは浮世絵のみ。なので、四谷怪談のストーリーも登場人物も曖昧な知識しかない。
そんな私にとってありがたいことに、簡潔なあらすじと主な登場人物の役割を説明するパネルが用意されている。怖い話が大の苦手なので、その内容は退館後すぐに忘れてしまったが、鑑賞にたいへん有益であった印象が残る。
第3章 幻視者・月岡芳年
本展のメイン、月岡芳年《新形三十六怪撰》。前期・後期で半分ずつの展示。展示期間外となる半分についても実物大の図版パネルと解説が用意される親切。
第4章 物語から生まれる幻想
四谷怪談以外のこわい物語。
第5章 それからどうなる?新宿ゆかりの文学者によるこわ〜い話
小泉八雲、泉鏡花、夏目漱石が書いた怖い物語のあらすじ、さて結末は?の三択クイズ。ほか。
第6章 こわいもの、あやしいもの、おかしなもの
人魚のミイラ。「付喪神ってなーに?」。地震・鯰絵。ほか。
無料の企画展示だから寂しい内容かもと思っていたが、とんでもない。見応え充分の約150点。
入場無料でこの見応えなのだから、今回パスした有料の常設展示もレベルが高いのだろう。と想像し、常設展示鑑賞を次回訪問時の課題とする。