goo blog サービス終了のお知らせ 

東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

2001年のカラヴァッジョ展(東京都庭園美術館)

2019年07月01日 | カラヴァッジョ

   2019年8月から札幌・名古屋・大阪で開催されるカラヴァッジョ展。

   公式サイトを見るが、4月の開設以降6/30時点で更新はなく、新たな情報は得られていない。

→7/2確認、「音声ガイド/ナビゲーター」が追加。

 

   そこで、18年前の日本初のカラヴァッジョ展の出品作を振り返る(2015年2月の記事の更新)。

 

カラヴァッジョ
光と影の巨匠-バロック絵画の先駆者たち

(東京会場)
2001年9月29日~12月16日
東京都庭園美術館

(岡崎会場)
2001年12月22日~02年2月24日
岡崎市美術博物館


   1571年9月29日に生まれたカラヴァッジョ。
   そのちょうど430年後にあたる日に会期初日を迎えたのが、「日本におけるイタリア2001」の目玉展覧会「カラヴァッジョ」展である。

   東京会場では、カラヴァッジョ8点(帰属を含む)およびカラヴァッジェスキの画家20名31点の計39点の出品。
   一見小規模のようだが、実は極めて濃厚な展覧会であった。


カラヴァッジョ出品作は、次のとおり。

No.1≪果物をむく少年≫
 1593年
 ローマ、個人蔵


No.2≪果物かごを持つ少年≫
 1593-94年頃
 ボルゲーゼ美術館


No.3≪ナルキッソス≫
 1597-99年
 バルベリーニ宮国立古代美術館


No.4≪執筆する聖ヒエロニムス≫
 1605年頃
 ボルゲーゼ美術館


No.5≪祈る聖フランチェスコ≫
 1606-10年
 クレモナ、市立アラ・ポンツォーネ美術館


No.6≪マグダラのマリアの法悦≫
 1606年
 ローマ、個人蔵


No.7≪瞑想の聖フランチェスコ≫
 1603/1605-06年
 カルピネート・ロマーノ、サン・ピエトロ聖堂


特別出品≪エマオの晩餐≫
 1606年
 ブレラ美術館
 ※東京会場のみ出品



   次に、カラヴァッジェスキの出品作品を記載する。

   カラヴァッジョと同じ時代のローマで活動した画家、地方で活動した画家、外国人画家が20名並ぶ。これがまた、壮観である。


ジョヴァンニ・バリオーネ
(ローマ、1571-1644)
No.08≪聖愛と俗愛≫
 1602年、バルベリーニ宮国立古代美術館
No.09≪ユディトとホロフェルネス≫
 1608年、ボルゲーゼ美術館
No.10≪エッケ・ホモ≫
 1610年、ボルゲーゼ美術館 


アンティヴェドュート・デッラ・グラマティカ
(シエナ1571-ローマ1626)
No.11≪守護天使≫
 1615年頃、シチリア州立美術館、パレルモ


トンマーゾ・サリーニ
(ローマ、1575頃-1625)
No.12≪糸を紡ぐ聖アンナと聖母≫
 1620-25年頃、スパーダ美術館、ローマ


オラツィオ・ジェンティレスキ
(ピザ1563-ロンドン1639)
No.13≪エジプト逃避途上の休息≫
 1621-23年、個人蔵、マントヴァ


カルロ・サラチェーニ
(ヴェネツィア、1579頃-1620)
No.14≪聖チェチリアと天使≫
 1610年頃、バルベリーニ宮国立古代美術館
No.15≪聖アンナと聖母子≫
 1610-14年頃、バルベリーニ宮国立古代美術館


オラツィオ・ボルジャンニ
(ローマ、1578頃-1616)
No.16≪死せるキリスト≫
 1615年、スパーダ美術館、ローマ
No.17≪自画像≫
 1615年頃、バルベリーニ宮国立古代美術館
No.18≪聖エラスムスの殉教≫
 1612-14年頃、マリーニ・コレクション、ローマ


スパダリーノ
(ローマ、1585-1652)
No.19≪ローマの聖フランチェスカ≫
 1610年代、ラヴァ―ロ銀行、ローマ
No.20≪守護天使≫
 1610年代末、サン・ルーフォ聖堂、リエーティ


チェッコ・デル・カラヴァッジョ
(不明、1601-2、1620にローマで記録あり)
No.21≪聖ラウレンティウス≫
 ?、サンタ・マリア・イン・ヴァリチェッラ聖堂、ローマ


リオネッロ・スパーダ
(ボローニャ1576-パルマ1622年)
No.22≪聖ヒエロニムス≫
 1611-14年頃、バルベリーニ宮国立古代美術館


タンツィオ・ダ・ヴァラッロ
(アラーニャ1580頃-ヴァラッロ・ディ・セジア1633)
No.23≪聖フランチェスコを伴う聖母子≫
   1608-10年頃、サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教区聖堂、コッレディメッツォ
No.24≪キリストの割礼≫
 1610年頃、サン・レミージオ教区聖堂、ファーラ・サン・マルティーノ


マリオ・ミンニーティ
(シラクサ、1577-1640)
No.25≪十字架を担うキリスト≫
 1620年頃、バローネ・ジュセッペ・ルチーフェロ・ディ・サン・ニコロ財団蔵、ミラッツォ(メッシーナ県)
No.26≪キリストの笞打ち≫
 1620年頃、バローネ・ジュセッペ・ルチーフェロ・ディ・サン・ニコロ財団蔵、ミラッツォ(メッシーナ県)


アロンソ・ロドリゲス
(メッシーナ、1578-1648)

No.27≪聖トマスの不信≫
 1610年代、メッシーナ州立美術館
No.28≪エマオの晩餐≫
 1610年代、メッシーナ州立美術館


バッティステッロ・カラッチョロ
(ナポリ、1578-1635)
No.29≪眠るアモール≫
 1610年頃、シチリア州立美術館、パレルモ
No.30≪ゴリアテの首を持つダヴィデ≫
 1612年頃、ボルゲーゼ美術館


バルトロメオ・マンフレーディ
(オスティアーノ1582-ローマ1620)
No.31≪バッカスと酒飲み≫
 1610-15年頃、バルベリーニ宮国立古代美術館
No.32≪イサクの犠牲≫
 1610年代半ば、ジェズ聖堂、ローマ


リベーラ派
(バレンシア1591-ナポリ1652)
No.33≪ファウヌス(牧神≫
 ?、バルベリーニ宮国立古代美術館


ヴァランタン・ド・ブーローニュ
(クロミエ1591-ローマ1632)
No.34≪泉に寄る洗礼者ヨハネ≫
 ?、バルベリーニ宮国立古代美術館


シモン・ヴーエ
(パリ、1590-1649)
No.35≪女占い師≫
 1617年、バルベリーニ宮国立古代美術館


ニコラ・トゥルニエ
(モンペリアール1590-トゥールーズ1639以前)
No.36≪ゴリアテの首を持つダヴィデ≫
 1620年代前半、バルベリーニ宮国立古代美術館


ニコラ・レニエ(帰属)
(モーベージュ1591-ヴェネツィア1667)
No.37≪四つの男性頭部≫
 ?、個人蔵、ローマ


ディルク・ファン・バビューレン
(ユトレヒト、1594/95頃-1624)
No.38≪キリストの捕縛≫
 1616-17年頃、ボルゲーゼ美術館 


   本展のおかげで、カラヴァッジョのみならず、カラヴァッジェスキ、さらにはイタリア・バロック美術についても関心を持つようになる、思い出の展覧会。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。