
大蒔絵展
漆と金の千年物語
2022年10月1日〜11月13日
三井記念美術館
MOA美術館、三井記念美術館、徳川美術館の3館が共同で開催する本展。
平安時代から現代にいたるまでの蒔絵を展覧する。
MOA美術館:2022.4.1〜5.8(済)
三井記念美術館:2022.10.1〜11.13
徳川美術館:2023.4.15〜5.28
3会場で、国宝25件、重要文化財51件を含む計188件が展示される。
三井記念美術館では、国宝7件、重要文化財32件を含む計127件の展示。
期間限定により、徳川美術館が所蔵する国宝《源氏物語絵巻》も登場する。
宿木一:10月1日〜9日
柏木一:10月25日〜30日
その情報を知ったときには、「宿木一」の展示期間は終了していたので、「柏木一」の展示期間にあわせて訪問することとする。
3年ぶりの訪問である。
徳川美術館が所蔵する《源氏物語絵巻》全15場面は、2016〜20年にかけて修復作業を行なっている。
1932年に、保存と公開の観点から、もとは3巻の「巻子装」を「額面装」に改めた。
当時としては最善の判断だったが、80余年を経て「額面装」による弊害が生じたため、今回の保存修復により、詞と絵が響き合うよう本来の「巻子装」に戻したという。
昨年2021年には、徳川美術館にて「修復完了記念 館蔵全巻特別公開」展が開催されている。
徳川美術館と五島美術館は、5年ごとに交互に、両館が所蔵する《源氏物語絵巻》全20場面を一挙公開する展覧会を開催している。
五島美術館では2010年に開催し、次は2020年に計画されていたところ、コロナ禍で中止となった。その次は2030年?
【本展の構成】
1章 源氏物語絵巻と王朝の美
2章 神々と仏の荘厳
3章 鎌倉の手箱
4章 東山文化-蒔絵と文学意匠
5章 桃山期の蒔絵-黄金と南蛮
6章 江戸蒔絵の諸相
7章 近代の蒔絵-伝統様式
8章 現代の蒔絵-人間国宝
本展には、絵巻や屏風など絵画作品も展示される。
【楽しんだ絵巻/屏風など絵画作品】
国宝《源氏物語絵巻 柏木一》
平安時代12世紀、徳川美術館
重文《葉月物語絵巻 第二段》
平安時代12世紀、徳川美術館
重文《掃墨物語絵巻 上段》
南北朝〜室町時代、徳川美術館
《江戸風俗絵巻》菱川師宣筆
江戸時代17世紀、MOA美術館
《聚楽第図屏風》
桃山時代16世紀、三井記念美術館
《南蛮人渡来図屏風(左隻)》
江戸時代17世紀、MOA美術館
《藤蓮楓図》3幅、酒井抱一筆
江戸時代19世紀、MOA美術館
【見た国宝「蒔絵」】
国宝《桐蒔絵手箱》
南北朝時代14世紀、和歌山・熊野速玉大社
国宝《澤千鳥螺鈿蒔絵小唐櫃》
平安時代12世紀、和歌山・金剛峯寺
国宝《浮線綾螺鈿蒔絵手箱》
鎌倉時代13世紀、サントリー美術館
国宝《初音蒔絵十二手箱》
江戸時代1639年、徳川美術館
国宝《源氏物語絵巻》は、一番人気。
私の滞在時間中は常時、最も人が集まっている。
アイランド型ケースに展示され、360度見れるが、反対側から見てもねえ。
絵巻全般についてだが、高さのあるアイランド型ケースまたは壁面ケースのなかに、地に平面に置いているため、距離があって、角度もあって、絵巻が見づらい。つい、上から覗き込もうとして、メガネがガラスに接触する。このご時世で見かけることの少なくなったガラスの曇りもしばしば見かけた。