戦国時代展
-A Century of Dreams-
2016年11月23日〜2017年1月29日
江戸東京博物館
NHKの大河ドラマを始めとする歴史ドラマはまず見ない、歴史小説も読まない、受験では日本史を選択していない。
信じられないほどの戦国時代オンチの私が、江戸東京博物館の「戦国時代展」を訪問する。果たして戦果はあるのか。
1 刀人気にびっくり!
壁画ガラスケースに刀3点が並ぶ一画。最前列鑑賞のための待ち行列ができている。
主催者側もこの人気を想定し、最前列鑑賞待ち行列用の柵を用意するほか、並ぶのは嫌・後方からの鑑賞で充分という人用の鑑賞スペースも設けている。
私は勿論後方からの鑑賞。刀の楽しみ方など分からない。
期間限定展示の重文《刀 義元左文字 無銘》。桶狭間の合戦にて今川義元が戦死する際に携行しており、戦利品として織田信長が入手したという伝承を持つとのことだが、私には何を言っているのかさっぱり分からない。
2 寺町・大雲院跡出土 一括出土銭
約100枚単位で紐に通された穴あき銭が、縦に割れた備前焼の壺に満タンに詰まっている。
京都四条河原町で出土された一括出土銭は、都市民の財蓄の成果、約5万枚、現在価値で数百万相当だという。結構な額である。なぜ、埋められたままになったのだろうか。
まさか、本品が一番印象に残る出品物となろうとは。
3 美術作品
狩野永徳筆の国宝《上杉本 洛中洛外図屏風》は、京都会場のみの展示。
狩野元信画の重文《四季花鳥図屏風》兵庫・白鶴美術館蔵は、東京会場で1/9からの展示。
それらに類する美術作品を期待も、重文指定作品含めてピンとくることなし。
1点でも印象に残る美術作品に出会えれば御の字との思いは打ち砕かれる。
《米沢本 川中島合戦図屏風》だ、《姉川合戦図屏風》だ、真田家伝来の《法螺貝》だ、上杉謙信とともに戦った伝説の毘沙門天《泥足毘沙門天立像》だ、国宝《上杉家文書》だと、おそらく歴史ファン垂涎の出品物なのだろう。
実際に列の前後の人は、訪問時間帯は午後のピーク時間帯にあたっていたようで会場は混雑していたが、楽しそうにあるいは食い入るように、展示品を見て解説を読んでいた。
一方、私は終始?状態。40分ほどで会場を出る。
本展は美術展ではなく、歴史博物展である。最初から分かっていたことだが、身をもって知らされる。
会場で唯一写真撮影可能な、会場冒頭の江戸東京博物館所蔵の太田道真・道灌父子の書状3点から1点。