ウクライナの戦闘で 従来の戦い方が過去の戦闘となりつつある 今回の戦闘は従来の機甲師団と攻撃用ヘリ及び地上支援戦闘機及び
攻撃機の戦いから ドローンを中心とした近代兵器への移行が行われている ウクライナは西側のハイテク兵器を駆使し
圧倒的な戦力差をカバーし善戦している ところがロシアは今から30年前と同様の戦い方 兵器自体の開発がかなり西側より劣って
いると思われる 小型のドローンを使った戦略は見事なものだ
特に最近思うのは オーストラリア政府はウクライナに提供しているコルボPPDS
コルボPPDSは機体がワックス加工された段ボール製であることと フラットパック設計の組み立て式であることだ
2019年にオーストラリア軍に所属する兵士グループが コルボPPDSを組み立てたところ グルーガン(熱可塑性プラスチックを
溶かして接着する工具)とナイフ・ペン・テープがあれば容易に組み立てられることがわかった(ゴムバンドも必要)
スパナは プロペラを取り付ける時にだけ必要 フラットパック設計になっている家具よりも 組み立ては簡単
コルボPPDSは自律飛行しオペレーターは不要 可能な場合にはGPSナビゲーションを使うが GPSが不能になっても
コントロール用ソフトウェアが 速度と飛行方向から位置を割り出せるようになっている つまり電波妨害を受けてもミッション遂行が
可能ということであり ウクライナにとってはこれは重要なポイント 今回の紛争ではロシアが仕掛けてくる電子戦の影響で
大量のドローンがたびたび機能停止に陥っているからだ
価格も1機あたり$3,000 日本円で45万弱 今ロシア近郊の空軍基地及び空港に このコルボPPDSが自爆ドロ-ンとして
攻撃し 多大な成果を与えている 材質がダンボール製なのでレーダーでの探知が難しく有効な兵器と言える 何億というロシアの
攻撃機が45万の兵器で破壊されては採算が合わん
この戦い 長引けば長引くほどロシアには不利な戦いとなる 敗戦したら莫大なウクライナのインフラや建物や経済被害に対しての
損害賠償などできはしない 落としどころの難しい戦いである