Nikon S2(クローム)はこちら
Sマウントニッコールはこちら
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/75/e710215a5a41d95bd4c633a68f40fe73.jpg)
日本光学 Nikon S2 Black (re-painted)
黒い誘惑-
Nikon S型のS2、SP、S3などにはブラックペイント(黒塗り) モデルが存在します。
S3やSPなどのブラックペイントはリミテッドモデルや近年に復刻モデルが発売されたので今でも割と見かけるのですが、
それがリミテッドや復刻モデルでなく、オリジナルのブラックだったりするとさらにプレミアが付いて
レンズ付きで30万円とか80万円とか。実に恐ろしい値段です。
中でもS2は限定版とか復刻版も発売されなかったのでオリジナル・ブラックペイントは希少です。
S2は総生産台数が約55,000台ですが、その中で後期型(ブラック・ダイヤルとか黒ダイヤルと呼ばれるモデル)が約15,000台。
オリジナル・ブラックモデルは前期型・後期型合わせて1,000台前後しか生産されていないそうです。
Nikon S2が出た1954年当時は、カメラは輸出が主だったのでオリジナルブラックも数多く外国へ旅立っていった事でしょう。
それから50年以上の月日が流れて、今でも生き残っているオリジナル・ブラックモデルって世界で一体何台あって、その中で日本に何台あるのでしょう。
滅多にお目にかかる事もありません。
仮にお目にかかれても100万円超える事も珍しく無く、ただただひれ伏すしかありません。
でも持っている人は持っています。実にうらやましい。
「後塗りのブラックでいいから欲しい・・・」
そんな事をずっと思っていたのですが先日、後塗りのS2 ブラックペイントを手に入れる事が出来ました。
現物を見ずに買った訳ですが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/d4/8a8f4fe50cc8659a5471a0e08971efb8.jpg)
ニコンS2 ブラックペイント(後塗り)
マウント周りがサビているのですが、ちょっと勿体無い。
「勿体無い」と思ったのは、サビているからでは無く、どうせなら前カバーや軍艦部カバーの角なども黒塗装が剥げていて
くれれば尚良かったと思ったからです。
底カバーには黒塗装が剥がれている部分がちらほらあり、下地の鈍色が出ていたのですが、ルーペで軍艦カバーをさらに細かく見ると、
軍艦部カバーに小さな鈍色の剥がれを見つけました。
「黒塗装の下がクロームメッキで無くて良かった・・・」(´▽`) ホッ
ひとくちに「後塗り」と言っても、ただ単に元のクロームメッキの上から黒を塗るのと、一旦メッキを剥がしてから
塗装するのとでは全然違います。
田中長徳さんもブログで書いておられたのですが、黒塗装が剥がれた部分にクロームメッキが出てくるとマズい。
「黒塗装の下は真鍮の鈍色が出てきてくれないと困る。」と仰っておられたが、良く解ります。
使い古されて、下地の真鍮が出てきた傷まみれのS型ニコンは何とも言えない風合いがあり、堪りません。
まるでアンティークの西洋の鎧でも見ているような風格があります。
そんなに頻繁に使う訳では無いので、何十年かかってもここまでの風合いを出すのは無理なので、この後塗りS2をガリガリ地面に引きずり回そうかと
一瞬思いました(笑)が、傷の付き方にも良い悪い色々あるでしょうし、そんな罰当たりな事は出来ません。
ただ、カメラケースなんぞには入れずに普通に扱ってみます。
早く前カバーや軍艦部カバーの角が剥げてくれないかと願っています。
ジーンズみたく「使い込んで出てくる味」が出れば良いのですが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/3d/98e2c87140d56f8b30d0496dd9a0ca62.jpg)
軍艦部
黒塗りされたS2はクロームのS2と比べると数字やら目盛やらアルファベットの刻印がより鮮明に見えてカッコいいですね。
"NIPPON KOGAKU TOKYO"の富士山マークも一層誇らしげにブラックボディに映えています。
ノーマルS2では赤文字が使われている箇所はピンクぽい色が使われています。
「黒に赤」より、視認性を良くする為に薄めのピンク色になったと思うのですが、これがまた好きなところです。
ピンクに塗られた●や30-1などがいいアクセントになっていて、
まるで「強面のブラックスーツに、ピンクのネクタイやカフス」みたく、遊びゴコロがあってカッコいいと思うのです。
このS2 ブラックはレプリカだけど、それで十分満足しています。
"ブラックのS2使い"と言うと、森山大道さんが知られているらしく、ツァイスの広角あたりを付けて
ノーファインダーでバシバシ街角でスナップしていたらしい。
森山大道さんのオフィシャルHPを見ると、なるほど。
確かに、ブラックペイントのS2がよく似合う御方だと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/b3/7bf346084d661877c4dec6dd03a91f26.jpg)
S2 ブラックとノーマルS2(前期型)とのツーショット。
白のS2は梨地(ナシジ)塗装ならではの上品な輝きで、クラシカルな佇まいが魅力的なのですが、
ブラックは銃器然とした精悍な印象で、それでいて艶がある不思議な魅力を醸し出しています。
双方それぞれの良さがあり、出来れば両方手元に持っておきたいのですが、今回の後塗りS2も僕にとっては安い買物では無いので
白のS2は手放してしまいました。。。
このブラックS2を実際に触ってみると、巻き上げが非常にスムーズで驚きました。
元々持っていた白S2も悪くなかったのですが、さらに一段磨きがかかったような感触で、F3とまではいかないけれど
フィルム後半になっても巻き上げが心地よいフィーリングでした。
もしかしてブラック・ペイントされる際に合わせて各部注油・調整がされたのかもしれませんね。
ありがたや、ありがたや。\(^0^)/
そんな訳で今回のS2 ブラック・ペイントには満足しているのですが、困った問題が出てきました。
「S2ブラックとレンズが似合わない。」( ̄▽ ̄;)!!ガーン
いや、今回買ったS2ブラックには黒鏡筒の5cm f1.4が付いてきたのでそれは良いのですが、3.5cmと8.5cmは
クローム鏡筒のタイプしか持っていないのです。
特に、8.5cmクローム鏡筒にフードまで付けてS2ブラックと合体させてみると、どうもアンバランスに見えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/f0/fd196a2b704b75e361419bb9700f268b.jpg)
白S2に黒鏡筒のニッコールはカッコいいのですが、黒S2に白鏡筒はどうなんでしょう。。。(-_-;ウーン
8.5cmは描写自体は気に入っているのですが、買った時からピントリングが重すぎてスムーズなピント合わせが出来ないので現在、
フォト工房キィートスさんにグリス交換とレンズ清掃etc修理に出しているところです。
ま、レンズがスッキリ気持ち良くなって帰ってきたら、「黒に白」も良し。と思うかもしれませんね。
カメラやレンズを買う時は、「白黒ハッキリさせてからの方が良い」と思いました。
(2011.12.06追記)
フォト工房キィートスさんからレンズが帰ってきました。ヘリコイドも快調、レンズ内も清掃されてヌケが良くなって気持ちよいです。
何となくいい写真が撮れそうな気がします(笑)
(2012.6.05追記)
せっかくOHまでしたのですが、やはりS2黒に白鏡筒という組み合わせがしっくりこず、この8.5cmは売却しました(汗)
しかし、黒鏡筒の8.5cmは高価ですねぇ・・・
ちょっと手が出ないのでNIKKOR P・C 10.5cm f2.5を新たに迎えました。
これで現在手持ちのSマウントレンズは全て黒鏡筒になりました。
Sマウントニッコールはこちら
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/75/e710215a5a41d95bd4c633a68f40fe73.jpg)
日本光学 Nikon S2 Black (re-painted)
黒い誘惑-
Nikon S型のS2、SP、S3などにはブラックペイント(黒塗り) モデルが存在します。
S3やSPなどのブラックペイントはリミテッドモデルや近年に復刻モデルが発売されたので今でも割と見かけるのですが、
それがリミテッドや復刻モデルでなく、オリジナルのブラックだったりするとさらにプレミアが付いて
レンズ付きで30万円とか80万円とか。実に恐ろしい値段です。
中でもS2は限定版とか復刻版も発売されなかったのでオリジナル・ブラックペイントは希少です。
S2は総生産台数が約55,000台ですが、その中で後期型(ブラック・ダイヤルとか黒ダイヤルと呼ばれるモデル)が約15,000台。
オリジナル・ブラックモデルは前期型・後期型合わせて1,000台前後しか生産されていないそうです。
Nikon S2が出た1954年当時は、カメラは輸出が主だったのでオリジナルブラックも数多く外国へ旅立っていった事でしょう。
それから50年以上の月日が流れて、今でも生き残っているオリジナル・ブラックモデルって世界で一体何台あって、その中で日本に何台あるのでしょう。
滅多にお目にかかる事もありません。
仮にお目にかかれても100万円超える事も珍しく無く、ただただひれ伏すしかありません。
でも持っている人は持っています。実にうらやましい。
「後塗りのブラックでいいから欲しい・・・」
そんな事をずっと思っていたのですが先日、後塗りのS2 ブラックペイントを手に入れる事が出来ました。
現物を見ずに買った訳ですが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/d4/8a8f4fe50cc8659a5471a0e08971efb8.jpg)
ニコンS2 ブラックペイント(後塗り)
マウント周りがサビているのですが、ちょっと勿体無い。
「勿体無い」と思ったのは、サビているからでは無く、どうせなら前カバーや軍艦部カバーの角なども黒塗装が剥げていて
くれれば尚良かったと思ったからです。
底カバーには黒塗装が剥がれている部分がちらほらあり、下地の鈍色が出ていたのですが、ルーペで軍艦カバーをさらに細かく見ると、
軍艦部カバーに小さな鈍色の剥がれを見つけました。
「黒塗装の下がクロームメッキで無くて良かった・・・」(´▽`) ホッ
ひとくちに「後塗り」と言っても、ただ単に元のクロームメッキの上から黒を塗るのと、一旦メッキを剥がしてから
塗装するのとでは全然違います。
田中長徳さんもブログで書いておられたのですが、黒塗装が剥がれた部分にクロームメッキが出てくるとマズい。
「黒塗装の下は真鍮の鈍色が出てきてくれないと困る。」と仰っておられたが、良く解ります。
使い古されて、下地の真鍮が出てきた傷まみれのS型ニコンは何とも言えない風合いがあり、堪りません。
まるでアンティークの西洋の鎧でも見ているような風格があります。
そんなに頻繁に使う訳では無いので、何十年かかってもここまでの風合いを出すのは無理なので、この後塗りS2をガリガリ地面に引きずり回そうかと
一瞬思いました(笑)が、傷の付き方にも良い悪い色々あるでしょうし、そんな罰当たりな事は出来ません。
ただ、カメラケースなんぞには入れずに普通に扱ってみます。
早く前カバーや軍艦部カバーの角が剥げてくれないかと願っています。
ジーンズみたく「使い込んで出てくる味」が出れば良いのですが。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/3d/98e2c87140d56f8b30d0496dd9a0ca62.jpg)
軍艦部
黒塗りされたS2はクロームのS2と比べると数字やら目盛やらアルファベットの刻印がより鮮明に見えてカッコいいですね。
"NIPPON KOGAKU TOKYO"の富士山マークも一層誇らしげにブラックボディに映えています。
ノーマルS2では赤文字が使われている箇所はピンクぽい色が使われています。
「黒に赤」より、視認性を良くする為に薄めのピンク色になったと思うのですが、これがまた好きなところです。
ピンクに塗られた●や30-1などがいいアクセントになっていて、
まるで「強面のブラックスーツに、ピンクのネクタイやカフス」みたく、遊びゴコロがあってカッコいいと思うのです。
このS2 ブラックはレプリカだけど、それで十分満足しています。
"ブラックのS2使い"と言うと、森山大道さんが知られているらしく、ツァイスの広角あたりを付けて
ノーファインダーでバシバシ街角でスナップしていたらしい。
森山大道さんのオフィシャルHPを見ると、なるほど。
確かに、ブラックペイントのS2がよく似合う御方だと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/b3/7bf346084d661877c4dec6dd03a91f26.jpg)
S2 ブラックとノーマルS2(前期型)とのツーショット。
白のS2は梨地(ナシジ)塗装ならではの上品な輝きで、クラシカルな佇まいが魅力的なのですが、
ブラックは銃器然とした精悍な印象で、それでいて艶がある不思議な魅力を醸し出しています。
双方それぞれの良さがあり、出来れば両方手元に持っておきたいのですが、今回の後塗りS2も僕にとっては安い買物では無いので
白のS2は手放してしまいました。。。
このブラックS2を実際に触ってみると、巻き上げが非常にスムーズで驚きました。
元々持っていた白S2も悪くなかったのですが、さらに一段磨きがかかったような感触で、F3とまではいかないけれど
フィルム後半になっても巻き上げが心地よいフィーリングでした。
もしかしてブラック・ペイントされる際に合わせて各部注油・調整がされたのかもしれませんね。
ありがたや、ありがたや。\(^0^)/
そんな訳で今回のS2 ブラック・ペイントには満足しているのですが、困った問題が出てきました。
「S2ブラックとレンズが似合わない。」( ̄▽ ̄;)!!ガーン
いや、今回買ったS2ブラックには黒鏡筒の5cm f1.4が付いてきたのでそれは良いのですが、3.5cmと8.5cmは
クローム鏡筒のタイプしか持っていないのです。
特に、8.5cmクローム鏡筒にフードまで付けてS2ブラックと合体させてみると、どうもアンバランスに見えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/f0/fd196a2b704b75e361419bb9700f268b.jpg)
白S2に黒鏡筒のニッコールはカッコいいのですが、黒S2に白鏡筒はどうなんでしょう。。。(-_-;ウーン
8.5cmは描写自体は気に入っているのですが、買った時からピントリングが重すぎてスムーズなピント合わせが出来ないので現在、
フォト工房キィートスさんにグリス交換とレンズ清掃etc修理に出しているところです。
ま、レンズがスッキリ気持ち良くなって帰ってきたら、「黒に白」も良し。と思うかもしれませんね。
カメラやレンズを買う時は、「白黒ハッキリさせてからの方が良い」と思いました。
(2011.12.06追記)
フォト工房キィートスさんからレンズが帰ってきました。ヘリコイドも快調、レンズ内も清掃されてヌケが良くなって気持ちよいです。
何となくいい写真が撮れそうな気がします(笑)
(2012.6.05追記)
せっかくOHまでしたのですが、やはりS2黒に白鏡筒という組み合わせがしっくりこず、この8.5cmは売却しました(汗)
しかし、黒鏡筒の8.5cmは高価ですねぇ・・・
ちょっと手が出ないのでNIKKOR P・C 10.5cm f2.5を新たに迎えました。
これで現在手持ちのSマウントレンズは全て黒鏡筒になりました。