塩田武士さん2作目。
基本的に原作先読む派の私だが、
ダンナが映画を見て大絶賛していたので、これは先に映画見てもいいかな、と思っていたら緊急事態宣言で映画館が閉館。
いつものように先に本を読むことになった。
大泉洋をイメージして書いた本ということで、とにかく表紙からして大泉洋。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/16/446724577caa358dfed04b9138ca5ef9.jpg?1620655204)
「人たらし」な敏腕編集者のセリフや行動がいちいち大泉洋で、もうそれしか考えられなかった(嫌いではない)
本が売れず、斜陽産業と言われる出版社で、雑誌の存続をかけて奔走する速水。人気作家の作品をアニメ化して2次利用するとか、雑誌の電子化とか、また図書館の責任なども出てきたり(;'∀') 先日読んだ「本のエンドロール」と内容もちょっと被っている。出版業界が今後どのように生き残っていくのか、というけっこう重たいテーマでもあった。
実はダンナから、最後に大きなどんでん返しがあると聞いていた。Youtubeの予告編にある「騙し合いバトル」がいつ始まるのか、とワクワクして読み進んだのだが・・・あれ?全然違う。
失意のもとに出版社を去って行ったはずの速水が、実は周到に次のステージへの準備を着々と進めていた、というのは確かにどんでん返しだし、なるほど、という感じだった。しかし、そこには「全員嘘をついていた」り、「壮絶な騙し合い」はなかった。
読み終わって、映画のキャストを見てみると(それを想像して読むのが楽しいのだが)本の登場人物、ほとんど本にはないキャラじゃん。
そもそも、先代の社長がなくなってその椅子を派閥で争ってる(でいい?)という設定からして違う。
これは・・・合っているのは大泉洋だけ。
そんなのってある?
ネットの感想を見ると、本と映画は別物として考えた方がいいとのこと。
映画は映画でよく脚本が練られていて、完成度が高いとのことだった。
ふーん。原作者がそれでいいなら、いいのか。
本は本でぐいぐい読みやすかったし面白かったが、なまじ映画の内容の期待をしてしまったがために、ちょっと残念な気分になってしまったのも事実だ。
映画も見ようと思うけどね。