日大背任事件関連記事。10日に行われた記者会見に批判的です。
「威勢は良かったが、肝心の会見は終始言い訳ばかり。中身もスカスカだった。
××容疑者の脱税事件に関して再三、質問が及んだが、「捜査に支障がある」と詳しい説明を回避。13年間にわたって“ドン”が絶対的な権力を握り続けたことについては、「校友会を利用して体制づくりをし、理事の選出過程においても力を持っていた。前理事長の意見が優先される体制になっていた。今までの体制とは決別していく」と、何を今さらといった感じだった。」
「何の根拠を持って前理事長を排除できるのか問われても「××前理事長が存在しなくなれば、その影響力を受けていた方は影響力を持たなくなると考えている」と言うのみで、具体的な言及はなかった。
永久決別を宣言したものの、××容疑者は現在も評議員と校友会会長を務めている。」
その後、評議員の方はやめたようです(本学評議員の解任等について)。しかし、校友会の方は、特に何も動きがないようです(ウェブサイト上の会長挨拶は「メンテナンス中」になっています)。
復権シナリオは...
「「まだまだ体は元気ですから、表向き3年ぐらいはおとなしくしているでしょう。潤沢な資金に加え、出身母体の相撲界をはじめ、政界、スポーツ界にニラミが利く。日大の職務から離れたといっても、大学側にとって怖い存在なのは間違いありません。息のかかった理事や評議員はいくらでもいます。現場を離れてもその力は絶大です。前理事長に逆らったら何をされるか、何をバラされるか分からないとビビっている連中も少なくない。本人は今回の事件では裏切り者がいると考えている。逐一、現場の動きを報告させて、報復するつもりです。前理事長のことですから、目の黒いうちは影響力を及ぼし続ける」(日大関係者)」
今のところ、前理事長の容疑は、数千万円の脱税だけです。起訴されれば保釈されるでしょう。また、有罪になっても執行猶予でしょう。拘置所から出てきても、排除を続けられるのかどうか...
理事長解任、被害届提出、損害賠償請求訴訟の検討、前理事長の賞与と退職金の保留などは、大学自らの意思というより、文科省の圧力のせいだそうです。
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「次は文科省の言いなりか」 自浄能力欠如、先行き不安―日大(時事)
「××容疑者が辞任届の提出を拒否したため、3日の定期理事会で解任決議に至ったという。一方、同容疑者の周辺関係者はこれを否定。「文科省が理事解任を大学側に迫ったからだ」と話す。
臨時理事会では、付属病院をめぐる背任事件での被害届提出や損害賠償請求訴訟の検討、田中容疑者の賞与と退職金の保留も決定したが、これらも文科省の指導によるものだという。周辺関係者は「理事長が健在だった時はごまをすり、今度は文科省の顔色をうかがっている」と理事会の体質を批判する。」
17日にも、文科省の指導があったそうです。
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文科省、日大に3回目の文書指導 調査体制「中立と認めがたい」(Yahoo)
「文書では、不祥事に関する日大の調査体制について「客観的・中立的なものとは認めがたい」と指摘し、日大から独立した委員だけで構成する第三者委員会などでの調査を求めた。学校法人の役員・評議員の選び方の見直しや、所得税法違反容疑で逮捕された××××前理事長への損害賠償請求の検討なども要請。来年1月11日までに対応状況を報告するよう指導した。
増子局長は、日大側が十分に対応をしていないと判断した場合、私立学校法に基づく行政処分をする可能性も伝えたという。」
前理事長の支配から脱することができても、新たに文科省に支配下に入ってしまうのでしょう。
こちらは学長(新理事長)を擁護する記事。
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ドン逮捕で日大「加藤新理事長は辞めろ」は田中派の思うツボ 田中派が考える巻き返し策とは(デイリー新潮)
「これまでの××前理事長と加藤氏の関係や距離を問う以前に、『××との訣別』と『日大事業部清算』を最初に示した記者会見は、ずっと大学の体制に不満を抱き、改革を求めていた教職員の前に希望の光を灯したのだ。」
評議員解任の時のようすは...
「加藤理事長の招集で午後2時から日本大学本部で開かれた臨時評議員会には、評議員121名のうち、欠席1名、委任状による出席者15名を除く、105名が出席した。欠席は××前理事長ということだろう。委任状での出席者は、議長を務めた加藤理事長に「一任」だから、採決においては加藤氏の意見に賛同する形だ。採決の結果は、賛成119、棄権1で解任が決議された。棄権1はやはり賛成に投じられない人がいたことを表しているのだろうか。しかし、理事会で反対票を投じた6名全員が評議員でもあるのだが、そのうち少なくても5名が今回は賛成したことを意味している。
評議員のひとりはこう語っている。
「理事解任に反対した6人の理事がメディアでも強く非難されていました。そのおかげというか、日大はもう絶対に改革しなければ世間の信用を回復できない、ようやくそういう認識に変わったとすれば大きな前進だと思います」」
校友会については...
「臨時評議員会でも評議員のひとりが加藤理事長に、「一部のテレビ番組で校友会長を解任されたか除名されたと報道があったが本当か?」と質問したところ、加藤理事長は、「他の組織のことは発言を控えたい」と答えたという。つまり、いかに現状、××前理事長が築き上げた強大な権力を××に変わって保持している加藤理事長にしても、『校友会長解任』までは自ら手を下せない。校友会の中枢を担っているのが、理事会で理事解任に反対票を投じた6名ではないかと見られている。
要するに、この6名が現状を認識し、××追放やむなしの結論に至って行動しなければ、校友会長留任の可能性はゼロではない。」
「取材に応えてくれた教授はこうも語った。
「これまで××体制で学長だったことは脇に置いて、××との訣別をはっきり宣言した加藤さんを支援して、改革を進めるのがいま私たちの取るべき行動だと思っています。なぜなら、加藤さんを××派と言うなら、現理事は全員が××派です。評議員もほとんどが××派。うっかりすれば、ミニ××が要職について台頭する可能性もないとは言えないのです。そういう意味では予断を許しません。
だから、『加藤理事長はすぐやめさせるべきだ』といった世論が高まってしまうのは、むしろ心配です。今や××派の最大の敵は加藤さんです。はっきりと訣別と追放を宣言した加藤さんを追い出して利を得るのは××派かもしれません。いつのまにか、××派の誰かが実権を握ることになれば、それが最悪のシナリオです」」
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