会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

旧そごうの水島広雄元会長死去 日本一から破綻へ 102歳(産経より)

旧そごうの水島広雄元会長死去 日本一から破綻へ 102歳

大手百貨店、旧そごうの元会長の水島広雄氏が7月に死去していたという記事。

「水島氏は昭和33(1958)年、日本興業銀行から大阪の老舗百貨店、そごうの副社長に就任。37年に社長になった後、興銀や日本長期信用銀行などからの融資をもとに拡大路線をしき、全国に店舗を展開した。

強力なリーダーシップのもと中堅百貨店のそごうを売上高日本一の百貨店に成長させたが、バブル崩壊による金融不況で資金繰りが悪化。経営責任を問われ、平成12(2000)年4月に会長を辞任した。同年7月、グループ22社が1兆8700億円もの負債を抱え、民事再生法の適用を申請し、事実上倒産した。」

当時から、経済誌などで、グループ会社の連結外しが問題になっていましたが、連結に支配力基準が導入される直前に破たんしてしまいました。会計基準がもっと早くから整備されていれば、手遅れになる前に拡大路線にストップがかかり、破たんすることもなかったかもしれません。(ご本人は長生きできて満足だったのかもしれませんが)

元そごう会長、水島広雄さん死去(朝日)

「駅前など一等地に地域最大規模の売り場面積の店舗を設け、千葉そごうを持ち株会社として各店舗を別会社化し、相互に株式を持たせる独特な戦略をとった。」

土地神話すがり、興亡そごう牛耳る 死去の水島元会長(朝日)

「その特異な手法はこうだ。出店予定地の周辺用地を先に取得し、出店後の値上がり益で、出店費用を埋める。上場は当初の3店舗を抱えるそごう本体だけで、各店舗ごとに別会社を設立。さらに、自身が株式の過半を握る千葉そごうが各店舗の株をもつ仕組みにして、事実上のオーナーとして君臨した。」

今なら、企業統治上の大問題でしょう。

元そごう会長、水島広雄氏が死去 102歳 君臨40年(日経)
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