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巨象「三菱重工」が東芝みたいになってきた〜1年で営業利益が半分に(現代ビジネスより)

巨象「三菱重工」が東芝みたいになってきた〜1年で営業利益が半分に

三菱重工業の経営の問題点を取り上げた記事。

「三菱重工は、原発、宇宙ステーション、航空機、艦艇などに及ぶ約700の製品を抱える日本最大の重厚長大企業だが、そうした主要製品の現場で設計変更、納入延期などが勃発。

その度にコストが積み上がり、売上高3兆円超、全世界8万人超の社員を抱える「巨象」が大きく揺らぐ事態になっているのだ。」

具体的に取り上げているのは、MRJ、大型客船事業の特別損失、原発大手アレバグループへの追加出資などですが、会計的に未解決で重要なものは、南アフリカでの事業をめぐり、日立製作所ともめている件でしょう。

「追い打ちをかけるように、新たな巨大リスクも急浮上してきた。電機業界に精通するコンサルタントが指摘する。

「三菱重工は'14年に日立製作所と火力発電事業を統合したのですが、その統合前に日立が獲得していた南アフリカの不採算案件について、約7600億円を支払うよう請求しています。

日立側は『法的根拠がない』と突っぱねており、両社の交渉は長期化が必至。三菱重工は約3800億円分の請求権の一部をすでに資産計上しており、仮にとりっぱぐれれば、その分を損失計上しなければいけない可能性がある」

前述したように三菱重工の営業利益は1500億円なので、それが一気に吹き飛ぶインパクトだ。」

三菱重工は、新年度から監査人が新日本からあずさに変わります。前期新日本から監査人が交代した東芝と富士フイルムは、巨額損失発覚や海外子会社での不正会計問題などが発生しました。監査人交代との関係は不明ですが、新監査人によるフレッシュアイにより、隠れた問題が表面化した可能性もあります。巨大企業で、同じ監査人が長くやっていれば、何か見落としているという恐れは皆無ではありません。三菱重工の場合は、大丈夫なのでしょうか。たぶん、相当身ぎれいにした上で、監査人を代えているはずですが...。

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