過年度に係る有価証券報告書等の訂正報告書の提出並びに過年度に係る決算短信の訂正に関するお知らせ(PDFファイル)
サンテック(東証スタンダード)のプレスリリース(2025年1月15日)。
過年度の有価証券報告書及び四半期報告書の訂正報告書を提出したとのことです。
会計監査での意見不表明と、監査人交代から説明が始まっています。
「当社は、2024 年6月 25 日、当社の会計監査人であったRSM清和監査法人(以下、「前監査法人」という。)より、第 77 期(2024 年3月期)の有価証券報告書の連結財務諸表及び財務諸表について監査意見を表明しない旨の監査報告書及び 2024 年3月 31 日現在の内部統制報告書の内部統制監査について監査意見を表明しない旨の内部統制監査報告書を受領し、同年6月 30 日付にて前監査法人が退任し、会計監査人が不在の状態でありましたが、同年9月9日付にて一時会計監査人として監査法人アリア(以下、「一時会計監査人」という。)が就任しました。
一時会計監査人は過年度決算(第 75 期、第 76 期、第 77 期)の監査人ではないため、前監査法人の訂正前の監査結果を全て引き継ぎ、そのうえで前監査法人の指摘や第三者調査委員会の調査結果を踏まえた追加の監査を行い、一時会計監査人の指摘する部分について、当社は訂正及び必要と認められる修正をしたうえ、過年度の有価証券報告書及び四半期報告書の訂正報告書を関東財務局へ提出するとともに、過年度の決算短信の訂正を行いました。なお、訂正に際しては、過
年度において重要性の観点から訂正を行っていなかった事項の訂正も併せて行っております。」
訂正内容の説明。
「連結財務諸表に係る主な訂正は、以下の通りです。
第 75 期、第 76 期、第 77 期
・トンネル工事における実行予算の変更すべき時期の誤謬による収益認識の再計算による過年度への訂正
・原価回収基準の遡及適用による売上高及び同額の売上原価の過年度への訂正
第 75 期、第 76 期
・第 76 期に計上した海外現地法人における従業員賞与計上額1億 11 百万円の過年度への訂正
(過年度において重要性の観点から訂正を行っていなかった事項の訂正)
第 77 期
・固定資産に係る減損損失計上額3億 25 百万円のうち、回収可能性を再検討した結果、第 77期に計上した広島グループの減損損失の計上は、回収可能価額(正味売却価額)が資産グループ簿価を上回ったため、2億 29 百万円を取消し、96 百万円に訂正
・貸倒引当金繰入額4億 45 百万円について、一部の工事において債権回収の可能性を再検討した結果、第 77 期に計上した太陽光発電所工事の2現場に伴う完成工事未収入金に対する 50%の引当金を 100%で引き当てることは現状を鑑み、保守的に考えても妥当であると判断したため、3億 33 百万円を積み増し、7億 79 百万円に訂正」
固定資産の減損損失について、それなりに大きな金額で減額訂正というのは、めずらしいのでは。
影響額を、2022年3月期と2024年3月期で見てみると...
訂正前から、営業赤字だったようです。
純資産への影響で見ると、他の年度も、1億円台~2億円台です。
遅れていた半期報告書も、同じ日に提出できたようです。
半期報告書(PDFファイル)
損益は改善され、黒字化しています。また、特別損失として、「訂正関連費用引当金繰入額」が 153,562千円計上されています。
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