金融庁は、監査法人ワールドリンクスの業務執行社員として、デザインエクスチェンジ株式会社が作成した財務書類の監査証明を行った公認会計士2名に対し、2013年10月2日付で懲戒処分を行いました。
処分の内容は、1名は業務停止3月、もう1名は業務停止1月です。
「デザイン社の平成21年12月期の財務書類の監査において、相当の注意を怠り、重大な虚偽のある財務書類を重大な虚偽のないものとして証明した」とされています。
会社が約17億円で取得して資産計上した著名な映画監督の脚本に係る著作権の減損について、「減損損失の測定における将来キャッシュ・フローの見積りの基となった事業計画の実現可能性について形式的な検討のみにとどめ、また、当該著作権取得時に策定した事業計画の達成状況と足元の事業計画との比較検討を行わないなど、将来キャッシュ・フローが、合理的で説明可能な仮定及び予測に基づいて見積られていること及び見積値から乖離するリスクについて十分な検討を行わずに、50%の減損損失額の計上を容認した」と指摘しています。
たしかに、このケースでは見積りに関して手続が不十分だったようですが、原発事故の除染費用はゼロ円であるという東京電力の見積りについては、金融庁は問題にしないのでしょうか。ダブルスタンダードのように思われます。
金融庁、公認会計士2人に懲戒処分(日経)
当サイトの関連記事(デザインエクスチェンジへの課徴金勧告について)
最近の「金融庁」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事