トヨタや日産の減産の背景にある、東南アジアでの半導体供給不足について取り上げた記事。新型コロナ感染拡大の影響が大きいようです。
「特に問題となっているのはマレーシアで、いわゆる強い感染力を持つ「デルタ株」の感染拡大が続いており、6月からのロックダウンによって、多くの工場が操業停止・縮小操業状態に陥っているという。マレーシアの労組組合の調べによると、マレーシアにはSTMicroelectronicsの半導体後工程(実装・検査)工場があるが、クラスターの発生により、すでに19人の従業員が死亡し、100名以上の感染が判明、600名が検疫中という状況で、労働組内からは企業利益より従業員の健康を守るように会社側に申し入れを行っているという。このため、同社からの車載マイコンの出荷に支障が出ている模様だという。
また、マレーシアには、Infineon Technologiesの車載半導体をはじめとする後工程工場や日本の自動車メーカーの組み立て工場もあるが、これらも操業に支障が生じているという。」
電子部品の製造工場ということでは、日本の村田製作所でも、クラスター発生で操業停止となっています。
福井村田製作所武生事業所 8月末まで操業停止 大規模コロナクラスター、7千人PCR検査(福井新聞)
「新型コロナウイルスの大規模なクラスター(感染者集団)が発生した福井村田製作所武生事業所(福井県越前市)について、親会社の村田製作所(京都府)は8月25日、同日から31日まで同事業所の操業を停止し、協力会社を含めた全従業員約7千人にPCR検査を行うと発表した。」
村田製作所、福井工場で生産停止 コロナでクラスター(日経)
「同工場は村田製作所の世界シェアが4割の主力の電子部品、積層セラミックコンデンサー(MLCC)を生産している。「部品供給への影響は精査中」(同社)という。」
「停止するのは生産子会社の福井村田製作所(福井県越前市)の武生事業所(同市)。24日までに協力会社を含む従業員98人の感染を確認した。同社によると8月3日に工場内で最初の感染者を確認した。独自に実施している工場内での従業員の行動履歴の把握などを通じて、感染者との接触が疑われる従業員に対して自主的なPCR検査を実施。一部の生産ラインを一時的に停止するなどの措置をとってきた。
ただ、感染拡大に歯止めがかからないことから工場全体の操業停止を決めた。」
新型コロナは、需要だけでなく、サプライチェーンにも大きな悪影響を与えているようです。
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