加ト吉グループの循環取引事件の記事。加ト吉の元常務らが再逮捕されて、さらに調べが進んでいるようですが、この記事によれば、循環取引は売上水増しが主たる動機というより、不良債権発生を隠すための資金繰り支援がきっかけだったようです。
「捜査2課などによると、高須元常務は97年4月から、岡山県の食品卸売会社と取引を始めた。その後、この会社が資金繰りに窮したが直接的な資金援助ができないため、伝票のみを回す「循環取引」に加わらせて援助金を環流させることを発案した。加ト吉は食品卸売会社から伝票上で栗などを購入、約束手形を振り出し続けたという。
一方、高須元常務とともに循環取引を主導した山元・元社長が経営していた元光も次第に資金繰りが悪化。食品卸売会社などとともに、元光にも循環取引の形で運転資金を援助したとみられる。高須元常務は調べに対し、「資金回収ができなくなると、不正な循環取引が会社に発覚すると思い、やめられなかった」と供述しているという。
こうした循環取引が始まったのは97年ごろとみられ、高須元常務が主導し、山元・元社長は具体的な品目などを循環取引に加わる企業に指示した疑いがあるという。」
架空仕入を計上して融通手形を切っていたというよくありそうな中小企業型の不正ということでしょうか。それが東証1部上場企業で10年間も続いていたというところが大問題ですが・・・。
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