会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

世界で日本ビジネスの存在感が減退するワケ(東洋経済より)

世界で日本ビジネスの存在感が減退するワケ
「日本エリートはズレている」の著者に聞く


『日本エリートはズレている』という新書の著者(アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ総領事)へのインタビュー記事。

辛口なことをいっています。

「中国、韓国のビジネスには、それぞれ弱点も少なくない。だが、日本企業が「足で稼ぐ営業と緻密な準備は負けない」「人材が優秀。ネットワークも強い」と今も思っているなら、それは実態と違い、認識を改めたほうがいい。ドバイにいるとよく見える。英米独仏や中韓より、日本は弱い場面が多い。」

「外交安保での指摘は(中韓に)しっかりすべきだが、中韓の欠点だけ見て悦に入っているとすれば、厳しいのでなくて、甘いのだ。単純すぎる。現地への食い込みは韓国が積極的。中国は国営企業が典型だが、財布(予算)が大きく、世界規模で展開している。中東のある国で「中国企業の方が日本より仕事熱心でスピードもあり魅力が大きい」との声もある。各国に住む人の数でも大きな差がある。

中国社会の「いい加減さ」や、サムスン電子、大韓航空のスキャンダルだけを見て、安心する日本になっていないか。世界でのビジネス拡大は、彼らの努力がまさる面がある。上から目線でいるうちに他国に後れをとり、世界の実態認識も自己イメージもズレていないか。これでは日本の力が弱まる。」

「日本企業に長所は多いが、他国との比較の習慣を持たず、世界に関心が向かないことが根本的な制約になっている。中東や中韓の方が、日本よりも自分の欠点を自覚し、世界をよく見ている。世界の動向や力関係などのルールを知らないまま、ゲームに参加しても、勝つのは難しい。」

「自分では、グローバル化に過剰適応した”町のネズミ”のつもりでも、外からは、グローバル化に乗り遅れた”田舎のネズミ”に見えている。」

ズレていても、カネだけはあるので、管理できないような海外企業買収にチャレンジして、大損するのでしょう。

4040821017日本エリートはズレている (角川新書)
道上 尚史
KADOKAWA 2017-01-10

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